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「コメが消えた夏」日本人が代わりに爆買いした物 データでわかった「令和の米騒動」の実態

東洋経済オンライン / 2024年9月4日 8時0分

(写真:AFP=時事)

「令和の米騒動」とも呼ばれるコメ不足で、各地のスーパーで品薄状態が続いている。南海トラフ地震の臨時情報が出された際のパニック買いにより、品薄に拍車がかかった形だ。コメが手に入りにくくなった状況で、どういった商品がコメの代わりに買われているのだろうか。消費の動向をみていきたい。

【画像でわかる】コメの販売金額が急上昇、その代わりに買われた主食は?

実は足元で増加していたコメの購入

以前は日本人のコメ離れが進んでいるとも言われていたが、足元ではコメの購入は増えてきている。全国の男女約5万人の生活者から買い物データを継続的に聴取している「インテージSCI」から、コメの購入金額と購入率の推移を確認した。ここで購入金額とはコメを買った人の1カ月あたりの平均購入金額、購入率とはコメを買った人の割合だ。

巣ごもり需要が拡大した2020年をピークとして購入金額・購入率は2022年にかけて減少していたが、2023年に緩やかな増加に転じている。

2023年以降の月別の推移をみると、コメの購入金額は2023年10月に前月よりも137円高い2388円となった。10月は新米の流通が本格化する時期であることから、新米の値上がりで金額が伸長したのだろう。値上がりしたのは、肥料や燃料の価格といったコメの生産コストが上昇したためとみられる。

その後も購入金額は増加傾向にあり、2024年7月には前年7月よりも500円近く高い2788円となった。また購入率は、おもち料理の増える1月には落ち込むなど季節性が見られるものの前年同期よりは高い状態が続き、2024年3月以降は20%以上を維持している。コメの価格が上昇するなかでも、コメを買う人は増えていることがわかった。

パンや麺類といった小麦系の主食の価格が2022年ごろより上昇傾向にあったこともあり、多少値上がりしたとはいえコメのコスパのよさが支持されているようだ。

店頭で起きたコメの品薄

店頭での品薄状況を確認するため、全国約6000店舗の販売動向を追っている「インテージSRI+」から、スーパーマーケットにおけるコメの販売金額と商品数の前年比を見てみたい。

コメの販売金額は2024年に入ってから増加を続け、2024年8月5日週には前年比179.9%にまで伸長。8月8日に南海トラフ地震の臨時情報が発表されたことが影響したようだ。備蓄のためにコメを購入する動きだけではなく、店頭で品薄となっているという情報が拡散し、パニック買いも起きたものとうかがえる。

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