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今さら聞けない「ポピュリズムが台頭する」なぜ そもそもポピュリズムは「悪」なのか?

東洋経済オンライン / 2024年9月6日 18時0分

この過程からわかるように、反EUというものが反移民に付随して強調されます。ヨーロッパの排外主義(反移民)の運動が反EUとなることは、イギリスのブレグジットを見ても明らかです。

ヨーロッパでは主権国家の上位にEUがあって、移民を押し付けているのはEUなので反EU=反移民になるのですが、EUのようなものがないアメリカや日本は反移民と何が結びつくのでしょうか。それが日本やアメリカで使われるようになった反グローバリズムという言葉です。グローバリズムが移民を増大させたり、LGBTQ問題を引き起こしたと、すべての悪の元凶であると批判するのです。

では、このグローバリズムとは何なのかといえば、正体のない幽霊なので、ユダヤ人だ、国際金融資本だ、ディープステートだと、いいたい放題の陰謀論と接続されていくのです。

EUに主権を一部譲渡しているヨーロッパ各国では、EUをなぜつくったのかという原点から、ヨーロッパに住む人々の共通の記憶としてヨーロッパの歴史と自国の歴史を接続させようとする試みが続けられていました。しかし反EUの声が高まると、自国中心的な歴史修正主義が出てきます。アメリカや日本でも、陰謀論と結ぶ歴史修正主義が排外主義と手を携えながら忍びよるようにこの20年で広まりを見せています。

荒巻 豊志:東進ハイスクール講師

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