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老親の「"4LDK+S"のゴミ屋敷」驚く片付け過程 「絶対片付けない」と意固地な母親をどう説得?

東洋経済オンライン / 2024年9月7日 10時0分

モノ屋敷の住人は「整理収納の本」を読みがち

現場に入ったスタッフは計6人。二見兄弟で1階の応接間を担当する。1階は母親が普段生活しているスペースなだけに、いるモノといらないモノをひとつずつ聞きながら仕分けしていくことになった。

応接間の壁四面には棚が敷き詰められ、テーブルの上も半分以上が細々としたモノで占められている。これでは、応接間としての機能も果たせていない。

モノ屋敷の特徴として、この部屋のように壁が見えなくなっている点がある。とにかく収納家具が多いのだ。

加えて、100円ショップや大型家具店に売っている収納カゴや衣装ケースもやけに多い。その中には、使うか使わないかわからないけど一応とっておくモノが無造作に詰め込まれていて、それがいくつも積み上がっている。

大抵、カゴの中身を取り出すことはめったにないので、次第に何が入っているのかもわからなくなってくる。カゴにモノを詰め込むだけでは片付けた気になっているだけで、ただ部屋の空間が狭くなっていくだけだ。

「片付けに悩まれている方、片付けが苦手な方に共通しているのが、整理収納関連の本を何冊も買っているということです。でも、片付けの大原則として、まずモノの総量を減らさないことには整理収納はできないんです。収納家具を増やすことよりも初めにするべきことは、とにかくモノの断捨離なんです」(文直氏)

2階の物置部屋も四方がモノで囲まれている。タンスなどの収納家具のほかにも、段ボールの数々、ビニール袋に入ったマットレスや敷き布団が積み上がっている。

モノ屋敷に多いのは、何十年も前に買ったホコリのかぶった家電。「こんなの売ってた時代があるんだ」と感心することもあるが、今使うとかなり不便なのできっと使わない。あとは、「用途の限られた家電」。たとえば、たこ焼き器、ポップコーンメーカー、ヨーグルトメーカーなどだ。

モノで溢れまくっていた実家の現在

「あれだけ片付けに反対していたお母さんが、一緒に1階の応接間の仕分けをしているうちにどんどん前向きになっていったんですよ」(文直氏)

この家の片付けをしたのは、3年前(2021年)のことだ。文直氏が当時を振り返りながらそう話す。片付けを開始すると、結果的には前述したような“いい方向”に状況が好転し、母親はノリノリになってモノを捨てだしたという。

当初は応接間と2階の物置部屋のみを片付ける予定だったが、途中で母親は“もっと片付けたい”と心境が一転。ただ、この日はトラックを3台しか借りていなかったため、そこまで手が回らなかった。

それから1カ月後、イーブイが2回目の作業に訪れると家の中はきれいに仕分けされていた。2階のもう一部屋も、キッチン周りも、婚礼家具だらけの寝室もすべて片付けることに成功し、娘を悩ませていた実家は見違えるほど快適な空間になった。

【写真】本棚にはゴキブリの糞がこびりつき…物置部屋は段ボールまみれ。それがすっきり生まれ変わった!【ビフォーアフターを見る】(24枚)

國友 公司:ルポライター

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