44歳初婚で「4人の父」になった男性が語る本音 歌舞伎役者のような色白ハンサムが選んだ人生
東洋経済オンライン / 2024年9月8日 14時0分
東京郊外にある寿司店で、建築関連業界で働いている田村敏和さん(仮名、48歳)の話を聞いている。4年前にマッチングアプリで知り合って結婚した8歳年下の女性との間に4人の子どもがいるというのだ。
1年に1人ペース、ではない。実子は1歳半の息子のみ。結婚したときには相手の雅美さん(仮名)には高校生2人と小学生1人の連れ子がいた。敏和さんは44歳での初婚である。どのような経緯と心境で結婚と同時に「3児のパパ」になったのだろうか。
大家族への憧れ
「僕が気に入ったのは奥さん(雅美さん)なので、彼女に子どもがいることは気になりませんでした。でも、『子どもたちと今度会わせて』と言ったら、彼女の表情が変わったことは覚えています。今までは子どもがいることが足枷になってちゃんとした恋愛はできなかったと話してくれました」
のんびりした口調で話す敏和さんは身長185センチで、歌舞伎役者のような色白のハンサムである。高校時代までは全国大会常連校でスポーツ選手として活躍していた。
「僕は一人っ子で、大家族への憧れは昔からありました。自分の近くに人の輪ができていれば幸せなんだと気づいたのは最近ですけど」
母親は昔で言うところの「お妾さん」で、母子2人で過ごす生活が寂しかったと明かす敏和さん。いわゆる遊び人でもない。20代で結婚をして賑やかな家庭を築いていてもおかしくない人物だが、大学在学中に人生を変える出来事が起きた。「本宅」で家族と過ごしながらも「妾宅」の生活費と学費は出してくれていた父親が亡くなり、母親も癌を患ってしまったのだ。
「父の家族と遺産を争うことはしたくありませんでした。僕は大学を中退。地元のホームセンターで働き始めました」
その頃、敏和さんは中学校時代の同級生と付き合っていた。美容部員の久美子さん(仮名)だ。人見知りだけれど2人のときはよく話す女性で、いずれは結婚するつもりだったと敏和さんは振り返る。しかし、勤務先のホームセンターが倒産するなどの不運が重なり、結婚話が出ないまま14年の歳月が流れた。
「僕の甲斐性がなかった、ということです。このままでは結婚には至らないよね、と彼女と話し合って別れたのが33歳のときでした。喧嘩したわけではないので、今でもたまに連絡を取り合っています。もちろん、友だちとして、です」
マッチングアプリの検索条件は「子どもが欲しい人」
久美子さんと別れた後も、「彼女は絶え間なくいた」と明かす敏和さん。10代の頃のようにモテモテだったわけではない。寂しがりであることを自覚している敏和さんは、マッチングアプリなどで自分から声をかけ、ちゃんと向き合ってくれる女性を好きになる傾向があるようだ。その一人が雅美さんだった。
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