新OSアップデートでガラリ変わる「iPad」の機能 ジョブズが"ボツ"にした「計算機」がついに搭載
東洋経済オンライン / 2024年9月9日 13時0分
おもしろいのは、英語だとテキストとしてキーボードで入力した文字をコピーし、Apple Pencilで操作してペーストすると、それが手書きの文字になるという機能だ。手書き文字を認識してフォントにするのは比較的よくあるが、その逆をやっているということ。しかもペーストした文字は、自分の書いた文字にどことなく近く、自然だ。
例えば手書きの文字を使ってチラシなどを作りたいときに、この機能が生かせる。すべてを本当に手書きすると時間がかかるうえに、修正も面倒だが、これならキーボードでサクサク文字を打っていき、ペーストするだけでいい。
また、英語の場合、手書きでもスペルミスがきちんと指摘される。下線が点線で引かれ、その上に本来書きたかったであろうスペルが表示される。ここをタップすると、スペルミスが修正されるのだが、ここで修正された文字も手書きだ。筆者もあえて「commercial」というスペルを間違え、「m」を1つ書き忘れてみたが、この機能を使うと、あたかも自分が書いた文字のように修正された。
おそらく、周囲の文字を学習し、筆跡を近づけるようにしているのだろう。ただし、残念ながら手書きのペーストやスペルの修正は英語のみ。文字種が圧倒的に多い日本語にいつ対応できるかが未知数なのは不安要素だ。一方で、日本にいても、英文や英単語を使う機会はある。機能を体感するために、まずは英語で使い始めてみるといいだろう。
ホーム画面のカスタマイズ機能も搭載
先に述べたとおり、iPadOSはiOSをベースに開発されたOSで、iPadの画面サイズやApple Pencilなどの機能を加えたものだ。そのため、iOS 18とiPadOS 18では、共通の新機能も多い。計算機の計算メモは、その1つだ。iOS 18の売りである、ホーム画面の自由なカスタマイズもiPadOS 18に対応している。
iOS 18では、iPhone登場以降続いてきた左上から並ぶアイコンの自動整列がなくなり、アイコンをある程度自由に配置できるようになった。位置は整列されるため、完全に自由というわけではないものの、これまで不可能だった画面上部にアイコンを置かず、空白にしておくといったレイアウトも実現できる。
片手で持って親指で画面をタップすることが多いiPhoneとは異なり、iPadでアイコンを画面下部に集中させるメリットは少ないが、壁紙がよく見えるよう、被写体を避けて配置するといったことには使える。パソコンのように、アイコンを画面左右のどちらかに集中させてもいい(ホーム画面はファイルを置けるデスクトップではないので、あまりメリットはないが……)。
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