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所得だけではわからない沖縄の幸福度が高いワケ 消費性向が高く、幸福度も高い独自市場

東洋経済オンライン / 2024年9月10日 14時0分

沖縄には「ゆいまーる」という、本土の人にもよく知られている言葉があります。助け合い精神、お互い様、といった意味ですが、そこまでかしこまったことではなく、作りすぎちゃったから、食べてね。それぐらいの軽い気持ちです。「ゆいまーる」があるから、所得が低くても、貯蓄が少なくても、沖縄の人は笑顔でいられるのでしょう。統計指標に表れている人口や所得額だけでは、沖縄の人の暮らしやマーケットサイズを見誤ってしまうかもしれません。

沖縄へ出張に来た人が「沖縄はもっと田舎かと思っていましたが、他県と比べても賑やかで、まちに活気があってビックリしました」とよく口にされます。その感覚のほうが実態に近いでしょう。

都道府県「幸福度」ランキングで3年連続日本一

実際、民間調査会社の株式会社ブランド総合研究所が2023年8月に発表した「都道府県・幸福度ランキング2023」(※)の調査結果によると、トップは沖縄県で3年連続1位。2位に鹿児島県、3位に熊本県と九州地方は上位にランキングされています。ブランド調査や幸福度調査はいろいろな会社が実施しているので、必ずしもすべての調査で沖縄県がトップということではありませんが、1つの調査では3年連続1位というのは、紛れもない事実です。

※「都道府県・幸福度ランキング2023」が示す「幸福度」は、「あなたは幸せですか」という問いに対し、「とても幸せ」「少し幸せ」「どちらともいえない」「あまり幸せではない」「全く幸せではない」の5段階で評価してもらい、それぞれ100点、75点、50点、25点、0点で加重平均した。沖縄県は74.2で、47都道府県の平均は68.3点。

沖縄県は県民所得も低い、失業率も高い。なのに、なぜ幸福度が高いのか? その理由はシンプルで、「あなたは幸せですか」という問いに対して、「とても幸せ」と答える人が多いからです。経済的な指標では全国最下位クラスかもしれないけれど、青い空、青い海が広がり、みんなで助けあって生活できていることを、素直に幸せだと思っているのです。

伊波 貢:沖縄進出コンサルタント

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