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生鮮品の「ネットスーパー」使ってみてわかった壁 Amazonフレッシュなど主要大手を比較してみた

東洋経済オンライン / 2024年9月10日 11時0分

わが家では1回で5000円もの食品を買うことはまずないので、今回は300~400円の送料を払うのは仕方ないと納得したのだが、もっと手前にハードルがあったのだ。送料を払うとしても、商品代金のみで2000円以上買わないと、そもそも届けてもらうことができない(最低利用金額はスーパーによって異なるが、今回使ってみた3社はどこも2000円だった)。

これは、現在の物流問題を考えれば当然だろう。モヤシ1袋を家まで届けてください、はいわかりました送料400円です、とはいかない。それではビジネスとしてうまみがないからだ。

単価の安い食品だとハードルが高くなる

通常のネット通販でも事情は同じとはいえ、そこにスーパーならではの盲点があった。スーパーの食品は生活必需品のため、たいてい単価が安い。日々の食費を抑えようとやりくりしている庶民は、1円でも安いものを探して買おうとするのが性だからだ。

デパ地下の食材なら容易に2000円を超えるかもしれないが、いつもの調子でモヤシや納豆、豆腐にちくわに――と100円以下の節約食材をどれだけ買っても、なかなか2000円に届かない。まとめ買いしようと思っても、鮮度がすぐに落ちるモヤシのような生鮮食品をどっさり買うのはムダになりそうだ。なるべく安く買いたいという節約精神の持ち主にとって、2000円の壁は案外高いと痛感した。

加えて送料が別途400円ほどかかるわけで、その金額があれば刺身の1パックも買えるのでは……と思うと、ちょっと泣けてくる。ちなみに筆者は魚好きなのだが、鮮度が命の生魚の切り身や刺身は苦手なジャンルらしく、ネットスーパーでは種類が少ないうえに、高い。ここが改善されれば2000円の壁も低くなるのだが――。

リアルスーパーには「提案型」の誘惑がいっぱい

「2000円買うのが大変だった」と言っても、リアルなスーパーではうっかりオーバーすることもある。この差は何だろう。

何度かネットスーパーを利用したのちにリアルスーパーに行って、その理由に気づくことができた。「指名買い」と「提案買い」の違いがあるのだと。

これを買おうとの目的が先にある指名買いがネットスーパーだとすれば、「日曜日は家族で手巻き寿司を」「旬のサンマが入荷しました」「消費期限が間近のため、おつとめ価格です」と、売り場からどんどんアピールを発しているのがリアルスーパーだ。提案されれば、「では買っておこうか」とついカートに入れてしまう。

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