1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. ビジネス

アップル、iPhoneの周辺デバイスで強化すること 睡眠時無呼吸症候群の察知から聴力サポートまで

東洋経済オンライン / 2024年9月10日 22時0分

アップルのウェアラブル製品(写真:アップル)

日本時間9月10日午前2時より開催されたアップルの新製品発表イベント「It's Glowtime.(時が満ちる。)」では、iPhone 16シリーズおよびiPhone 16 Proシリーズが発表されたが、それとは別にスマートウォッチの新製品「Apple Watch Series 10」や、イヤホン製品の「AirPods 4」も発表された。

【写真で見る】AirPods Proが聴力をサポートしてくれるようになった

Apple Watchが健康を見直すきっかけを作る

「Apple Watch Series 10」は、「Apple Watch Ultra」よりも大きなディスプレイを備えつつ、既存モデルの「Apple Watch Series 9」に比べ10%薄く、20%軽くなっている。ケースを薄く軽く仕上げるために「Apple Watch Series 10」ではステンレススチールの代わりにグレード5のチタンが採用された。

Apple Watchといえば、心臓の異常(心房細動)の発生を警告する機能や交通事故や転倒による衝撃を検知して自動的に緊急通報する機能などを備えており、これらの機能によって、大けがや命を落とすかもしれない事態を回避できたとの事例報告が、よく報道されている。

今回の発表では、アップルはApple Watchにユーザーの睡眠時無呼吸症候群の様子を記録し、受診を促す睡眠監視機能を提供することを明らかにした。この機能は機械学習と臨床データを使用して開発したアルゴリズムを採用し、大規模な臨床試験での検証も済んでいるという。

睡眠時無呼吸症候群の警告機能は「今後、非常に近いうちに」Apple Watch Series 10、Series 9に加えて、Apple Watch Ultra 2にも提供される。これらのモデルでは、加速度センサーを使用して睡眠中の「呼吸障害」と認識される状態の発生を監視し、中程度から重度の睡眠時無呼吸の兆候が見つかった場合に、ユーザーにそれを通知・警告する。

日々の睡眠状態は「ヘルスケア」アプリのなかで確認できる。もし重い症状があるのなら、Apple Watchから詳細なレポートを書き出して医師に提出し、判断を仰ぐこともできる。

アップルのヘルスケア担当副社長であるスンブル・デサイ博士は「無呼吸検出用のアルゴリズムは、臨床レベルの睡眠時無呼吸検査からの膨大なデータセットを用い、高度な機械学習によって作り出された」とし、「その後、睡眠時無呼吸症の研究のための技術としては前例がない規模の臨床研究で検証された」とコメントしている。睡眠時無呼吸症候群の患者は8割が医師にかかっていないとアップルは説明しており、デサイ博士は「この機能が診断されていない睡眠時無呼吸症を抱えて暮らす何百万人もの人々に大きなインパクトを与えられるようになる」と述べている。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください