1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. ビジネス

ベールを脱いだ新iPhoneが示す「AI戦略」の強み プライバシー重視で差別化、エンゲージメント狙う

東洋経済オンライン / 2024年9月10日 20時30分

しかし、それでもなおApple Intelligenceを中心に据えた戦略は、アップルの中期的な成長を促すと考えている。さらに長期的に考えるならば、Apple Vision Proなど将来のコンピューティングモデルにつながる可能性もある。

なぜなら、Apple Intelligenceは個人に紐づいて成長していくからだ。

Apple Intelligenceを搭載するiPhoneを使い続ければ使い続けるほど、アップル端末のApple Intelligenceはあなたのことをよく知ったAIになっていく。やや言い過ぎかもしれないが、あなたの生活、人生そのものに寄り添って、あらゆる情報を把握してくれるアシスタントとして、何年か後にはかけがえのないものになっているかもしれない。

もちろん、AIは「より確からしい情報」を雑多な情報群から取り出し、有益な情報として活用するだけの仕組みに他ならない。ここに感情などは存在しないが、人間は次々に古い情報を忘れていく一方で、AIは過去の履歴をすべて把握したうえで動作する。

本人さえも意識しなくなった古い記憶までも把握したうえで、あるいは過去にやりとりした誰かとの会話までを把握したうえで、コミュニケーションのアドバイスをくれるとするならば、果たして別のプラットフォームに乗り換えたいと思うだろうか。

Apple Intelligenceは、ユーザとアップルとの長期的なエンゲージメントを高める上でも、大きな役割を将来的には果たしていくことになるだろう。

本田 雅一:ITジャーナリスト

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください