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iPhone 16実機に触れて感じた"新ボタン"の妙味 「カメラコントロール」の操作がかなり面白い

東洋経済オンライン / 2024年9月10日 23時50分

アップルは今年6月の開発者会議「WWDC 2024」で、自社の個人向け生成AI機能「Apple Intelligence」を発表している。iPhone 16のラインナップは、この機能がフルに使える製品としてアピールされており、Apple Intelligence向けの機能が多数ある。

例えばプロセッサー。iPhone 16系は「A18」、16 Pro系は「A18 Pro」でもちろん性能は異なるのだが、Apple Intelligenceを動作させられる、という要素は共通。iPhone 15シリーズの場合、「A17 Pro」搭載のiPhone 15 Pro系のみApple Intelligenceを使えるが、今年のモデルは違う。

ボタン系も、iPhone 15 Pro系から採用された「アクションボタン」がiPhone 16系・16 Pro系両方で採用された他、新たにカメラ用の「カメラコントロール」が追加されている。

カメラコントロールは単なるシャッターボタンではなく、指をスワイプすることで機能選択やズームの変更が行える。ちょっと慣れは必要かもしれないが、iPhoneを持ち替えることなく多彩な撮影が行えるもので、かなり面白いものだ。

実はこの機能、Apple Intelligenceとも連携しており、縦にiPhoneを持った状態で押すことで、周囲の映像を「Apple Intelligenceに伝える」役割を果たす。例えばポスターの中の日程を予定表に登録したり、写っている製品がなにかを調べたり、といった使い方ができる。そうしたネット連携自体はすでにAndroidでもできるのだが、カメラ向けの独立したボタンを軽く押すだけで使える、という操作の一貫性はアップルらしいところだ。

ただ問題は、こうしたApple Intelligence連携は「まず年内にアメリカ、英語で」提供される段階で、日本語対応は2025年になる。

その点をどう考えるかは重要だろう。

今年は「16」が狙い目か

ハンズオン会場では長時間、製品をじっくり試せているわけではない。あくまで「ファーストインプレッション」であり、デザインの確認に近いところがある。

筆者の印象で言うと、まずは「カメラコントロール」が面白い。気がついてみると、「今まではカメラ操作にかなり画面をタッチしていたのだな」と気づくくらい、操作の考え方が変わってくる。

そう考えると、昨年以上に「スタンダードモデルとProモデルの差が小さい」印象はある。カメラ(特に動画撮影)にこだわったり、ゲームのためにとにかく性能が高いものを求めたりするのでなければ、まずはiPhone 16系を視野に入れてみるのが良さそうだ。

逆に言えば、そうやってスタンダードモデルの底上げをするくらい、アップルは「Apple Intelligenceの普及と未来」に賭けているのかもしれない。

為替はだいぶ厳しくなったが、今年のiPhoneは日米ともに、昨年と同じ価格が維持されている。価格決定時期が数ヶ月前であろうと考えると、相当がんばった値付け。iPhone 16 Pro系よりもiPhone 16系の方が為替的にもお買い得であり、アップルの力の入れ方も感じられる。

西田 宗千佳:フリージャーナリスト

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