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ヒョンデとBYD「6車種のデザイン」本当のところ 2つの「アジアンブランド」大きく違う方向性

東洋経済オンライン / 2024年9月11日 13時0分

自国市場に限りがあるヒョンデが、グローバルで戦うべく、独自のアイデンティティをアピールするのに対し、BYDをはじめとする中国車は、自国市場がメインで優位な立場でもあるので、素直に時流に合わせていると解釈している。

またそれぞれの車種は、ブランドの中での立ち位置も異なる。ヒョンデの「アイオニック」はEVのサブブランドであり、残りの2車種については「ネッソよりコナのほうが、世代が新しい」と、コナの試乗会でインポーターが説明していた。

BYDは、ATTO3が本国では「元プラス」と呼ばれ、「漢」や「唐」などとダイナスティ(王朝)シリーズを形成するのに対し、ドルフィンとシールは、名前が示すようにオーシャン(海洋)シリーズに属する。これもインポーターから教えてもらったことだ。

歴史あるヒョンデ、新興のBYDという違いも

こうした背景を知ると、ヒョンデではアイオニック5とそれ以外、BYDではATTO3とそれ以外のデザインテイストが違うことにも納得できる。

たしかにアイオニック5は、この6車種の中では、群を抜いて前衛的だ。サイドには大胆な斜めのキャラクターラインが入り、ヘッドランプやリアコンビランプは「パラメトリックピクセル」と呼ばれる、細かいドットを規則正しく並べた意匠であり、モダンかつクールである。

パッケージングはオーソドックスな2ボックスなので、一見すると大きさが掴みにくいが、それだけバランスが取れていると言えるし、1975年に登場した同社初の自社開発乗用車「ポニー」のDNAを継承したというヘリテージ性にも配慮した造形は、歴史の浅いBYDにはできない技だ。

残る2車種、ネッソは上下に薄いヘッドランプが今風であるものの、それ以外はむしろ常識的、コナのほうはピクセルデザインのLEDを線のように並べ、下のコーナーにウインカーなどを集めており(リアも同様の造形)、好き嫌いが分かれそうだ。

コナは、ボディサイドも明確に張り出した台形の前後フェンダー、リアクォーターのモールからドアパネルにつながる斜めのキャラクターラインなど、かなり大胆である。

それと比べると、BYDで最初に日本に上陸したATTO3は、EVらしさをあまり感じないオーソドックスなクロスオーバースタイルだ。

本国で展開している同じダイナスティシリーズの漢は、ATTO3と似た顔つきだし、唐は大きなグリルを据えているぐらいなので、シリーズとしての方向性とも言える。

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