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「アメリカ大統領選討論会」を若者たちが見た本音 ニューヨーカーたちとバーで討論会を見てみた

東洋経済オンライン / 2024年9月11日 21時0分

一方、トランプ氏は司会のABCテレビアンカーらに発言は「事実ではない」と数回に渡りダメ出しをされ、90分間の討論の前半ですでに声を荒らげるようになった。質問の答えをはぐらかし、怒りを露わにするというトランプ陣営にとっては「避けたいシナリオ」に陥った。

アメリカメディアによると、ヒラリー・クリントン元国務長官vs.トランプ氏の2016年大統領選挙以来、テレビ討論会で両候補がステージ上で握手をしたことはないという。しかし冒頭、演台に向かおうとしたトランプ氏に大きく近寄り、笑顔で右手を差し出したのはハリス氏。初対面の2人は、大統領候補として8年ぶりに軽く手を握った。

ハリス氏は、討論会会場に観客がいないテレビ中継オンリーであることを意識し、カメラをまっすぐに見つめ、テレビの前の有権者に直接訴えることに努めた。

ハリス氏は、「トランプ氏は、人種や性別でこの国を分断させようとしている。私は、人々を明るい気持ちにさせて、失望させることがない大統領になる。人々が夢や希望を持って何が悪いのか」「過去を捨てて、未来の新たな道に進もう」と畳み掛けた。

また90分間の前半でハリス氏は、視聴者にこう言った。

「視聴者の方は、トランプ氏の選挙集会に行くべきだ。そうすれば、彼が理にかなっていないことばかり言うのを聞くことになり、人々は集会が終わる前に退席するのを見られるから」

これは、バイデン氏が戦線撤退するまでは、集会で数千人を集めてバイデン大統領の集会に差をつけていたトランプ氏を明らかにいらだたせた。しかし、ハリス氏はあえて先制攻撃に賭けた。

ハリス氏は、7月21日にバイデン大統領が選挙戦から撤退を表明してからわずか1カ月半しか経っていないこともあって、トランプ氏に比べてメディアへの露出時間が短い。この1回きり(とされる)討論会で、11月5日の投開票日までの流れを有利に決めたいという正念場だった。

「人の家のペットの犬を食べている」

一方、トランプ氏は、バイデン氏とハリス氏は「史上最悪の大統領と副大統領」と非難。理由は、高インフレで人々が生活に苦しんでおり、中西部オハイオ州スプリングフィールドという街では、一部の住民が困窮のため「人の家のペットの犬を食べている」と言及。司会に事実ではないと言われると、「彼らが自分に現地で語った」と主張する場面も見られた。

また、2021年1月6日、トランプ支持者らが首都ワシントンの連邦議会議事堂を襲撃し、死者が出た事件をトランプ氏が扇動したとして質問された。しかし、「(ブラック・ライブス・マター=BLM運動のデモで)ミネソタ州ミネアポリスに火が放たれたことなど(リベラル派のほうが)起訴されるべきだ」などと"応戦”した。

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