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自立女子でもさすがにムリ「割り勘すぎる男」問題 見合い・デートの支払い、きっちりすぎるのも…

東洋経済オンライン / 2024年9月12日 13時0分

「よく行く店があるから、そこに行きましょう」

よしふみに連れていかれたのは、入り口で自分の飲むお酒と料理を買って、テーブルにつくタイプの店だった。

「お先にどうぞ」と促され、お腹が空いていたきみえはビールとピザとサラダを注文し、会計を済ませた。その後、よしふみはグリルソーセージ、アヒージョ、パスタとビールを買っていた。

飲み物はその場で渡さされ、料理はテーブルに運ばれてくる形式で、2人はビールを片手に、空いている席を見つけて着席した。

料理が運ばれてくると、よしふみは自分が頼んだものを自分のところに引き寄せ、おいしそうに食べていたので、きみえも自分が頼んだピザとサラダを食べるようにした。

会話は展覧会で観た絵の話になり、よしふみは作家の生い立ちや、なぜあの作家の絵が魅力的なのか熱く語っていた。また、きみえはどんな絵が好きなのを尋ねてきた。

そこから、休日の過ごし方や趣味の話にもなった。出かけたことのある海外旅行にも話は及んだ。

きみえは、話しながら思った。

(これまでお見合いをしてきた男性たちは、こんなふうに自分から話題を振ったり、話を展開させたりする人はいなかった。話をしているぶんには楽しい。ただ、すべてにおいてキレイに割り勘なのが引っかかる)

そんなことを考えていると、よしふみが言った。

「そのピザ、1枚もらってもいいかな」

「どうぞ」

「よかったら、僕の料理も好きなのを食べてよ」

仮交際とはいえ、これから未来に結婚を見据えて交際に入った相手だ。そして今日は初めてのデート。一緒に食事をしているのにシェアもせず、相手が買ったものを食べるときには、「あなたの料理、食べてもいいですか?」と、ことわりを入れる。

デートというよりは、“会社の同僚と食事に来ているような気分”になっていた。

デートで明朗会計すぎて…

そして、ファーストデートを終え、きみえは交際終了を出してきた。きみえは、筆者に言った。

「悪い人ではないのだけれど、おそらく彼のことは男性として好きにはならない気がしました。明瞭会計なのはいいのだけれど、なんだか“ちゃっかり感”が拭えなかった。友達ならいいけれど、異性として恋愛感情を抱く相手ではないと思ってしまいました」

かつての日本は、社会や職場での地位が男性のほうが高かった。なので、デートの際に男性が食事をおごることが一般的なこととされていた。

またごちそうできるというのは経済的な余裕の表れであり、これが恋人や結婚相手の対象として男性を見たときに、魅力の1つにもなっていた。

だが、女性の社会進出が進み、社会でも職場でも男女平等が浸透した。そこで出てきたのが“割り勘論争”だろう。

支払うのは「もてなし」の表れ

男女平等の社会なのに、“食事は男性がおごって当然”と女性が主張するのはおかしい。割り勘にする男性を批判するのは、お門違いだ。

ただ、ごちそうするというのは、人をもてなす気持ちの表れだ。

相手に対して気を使える、優しさや配慮の表れでもあるだろう。ごちそうする、イコール“あなたに対して特別な感情や関心を持っている”と、相手に感じさせることにつながる。

婚活においては、女性にごちそうできる男性のほうが一歩リードできるというのは、確かなことだ。

支払う側も、支払われる側も、そこはしっかり理解しておくべきではないだろうか。

鎌田 れい:仲人・ライター

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