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進次郎氏、小林氏、石破氏「米国での意外な評価」 アメリカが求めているのはどんな総裁なのか

東洋経済オンライン / 2024年9月12日 8時0分

最後の有力な選択肢は、世論調査で現在最有力候補となっている小泉進次郎氏である。同氏は明らかに人気があり、傷ついた自民党のイメージを回復させる最大のチャンスになる可能性がある。外交政策についてはほとんど語っておらず、政治改革と企業家主導の成長促進という内政問題にほぼ全力を注いでいる。

進次郎氏はアメリカの政策界ではよく知られている。コロンビア大学大学院で学んだ後、ワシントンのシンクタンク、戦略国際問題研究所で貴重なインターンシップを経験し、ベテランの日本同盟マネージャー、マイケル・グリーン氏と緊密に仕事をした。しかし、彼の経験不足と政策観には疑問がある。

「彼はあまり政策に深入りしない」と元高官は話す。「有権者には魅力的な人物を選んだと思われるだろうが、彼は本当にこの仕事をこなせるかは見ものだ」。

とはいえ、進次郎氏と石破氏、高市氏の決戦となれば、ワシントンの専門家たちは若い政治家を推すだろう。麻生太郎氏や菅義偉氏のような自民党の重鎮の後ろ盾があり、党内をまとめることができるからだ。

アメリカの日本担当者にとっては、国際情勢においてより積極的な役割をはたし続けることのできるリーダーを持つことが最重要課題なのだ。

「強いリーダーがいなければ、日本はこれまでほど積極的にはなれないだろう」と、日本のリーダーとしての役割に関する著書があるブルッキングス研究所のソリス氏は語る。

日本は、「アメリカで盛んになっている」経済ナショナリズムの深化や排外主義的ポピュリズムの拡大に反対する重要な発言者となっている。トランプ政権下で孤立主義が復活する可能性は、日本のリーダーシップの重要性を強調している、とソリス氏は指摘する。

現時点では、現在の総裁候補者の誰が総裁になったとしても、民主党政権時の混乱ほどにはならないだろうとみられている。

「むしろ、どのようなトップが日本政府の手綱を握るのに長けているのか、自民党の政策をやり遂げられるような優れた経済運営を提供できるかが問題だ」とソリス氏。「われわれが慣れ親しんできた、断固とした姿勢を維持できる日本の統制力が弱まるとしたら、それは問題だ」。

ダニエル・スナイダー:スタンフォード大学講師

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