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進次郎氏への「失礼質問」が暴いた低迷日本の縮図 「弱点を補ってくれる仲間を作る」の重要性

東洋経済オンライン / 2024年9月13日 10時0分

七海はまだ眉間にしわを寄せていた。

「お金の移動はわかります。ですけど、金利の分だけ、お金は増えるのではないでしょうか。日本は低金利ですが、預金していれば利息がつきますよね」

ボスは「いや」と一度首を横に振ってから説明を始めた。

「利息もまたお金の移動なんや。利息ってのは、銀行がもうけたお金を、預金者に払っているだけや。空中からパッと出てくるわけやない。金利の分だけお金が増えると思うのは、よくある誤解や」

(中略)

「そういう話やない。値切って安く買おうとするのも、客に高く売りつけることだけ考えるのも、お金の奪い合いや。共有できることは他にある。少なくともおばちゃんは、君がおいしくどら焼きを食べる未来を共有してくれていると思うで」

優斗はテーブルに1つだけ残ったどら焼きを見つめながら、その言葉の意味を考えた。

家族や近所の人たち、部活の仲間だって、未来の幸せや目的を共有している。たしかに、お金は奪い合うことになる。だけど、共有する未来をいっしょに思い描ければ、協力することはできそうだ。

『きみのお金は誰のため』116ページより

日本全体で「足りないところ補い合う」意識

小泉氏は、「足りないところを補ってくれる最高のチームを作る」と言っていたが、これはチーム日本としても同じことが言えるだろう。

国の中にも仲間意識があれば、新しいチャレンジをする人や会社を叩こうとする人も減るだろうし、仮に失敗したとしても、それはチーム日本として、次の挑戦に活かせるはずだ。

その仲間意識を持つためにも、共有する日本の未来を描いてくれるリーダーが必要とされているのではないだろうか。

そして、私たち1人ひとりも、周りとの協力を意識したほうが、気楽に暮らしていけると思うのだ。

田内 学:お金の向こう研究所代表・社会的金融教育家

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