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日本の里山を「食材の宝庫」に変える32歳の挑戦 シナモン、胡椒…国産「可食植物」で狙う林業再生

東洋経済オンライン / 2024年9月13日 9時0分

――活動の手応えは?

何かしらのインパクトは残せているかなと。経済効果という面だけでなく、”やりがい”や”楽しみ”を作れているかもしれない、と思います。

木材の切り出し(従来の林業)って、それが売った先でどう使われているのかが見えづらく、お客さんの顔や反応もわかりづらい。一方、うちで扱っているのは食材です。このレストランが使っているよ、こういう料理・プロダクトになったよ、みたいなところをご紹介することで、手触り感のある仕事のやり方ができます。

まずは日本の人に知ってほしい

――日本の草木の価値とは?

日本の国土面積の7割は森や自然と言われています。その中から食べられるもの、活用できるものを見つけていけば、山の価値が上がり、ひいては国の価値が上がる。日本の草木ならではの価値ももちろんありますが、まず今そこにある7割の森が「宝の山」なんだよ、と思います。

経済的な意味だと、いずれは海外に出していく必要があると思いますが、やっぱりまずは日本の人に知ってほしい。日本にこんな食材があるんだと、山の資源の素晴らしさを知って可能性を感じてほしいです。

自国のものを使ってみようと思う作り手を増やしたいので、私たち自身がプロダクトを作って広めるだけでなく、いろいろなブランド、レストラン、メーカーさんに日本の草木を使ってもらいやすくする取り組みをもっと推進したいです。

――古谷さんにとって、仕事とは?

難しい質問ですね……。最近、自問することも多いです。

(仕事とは)使命感を持ってやり続けられることかな、という気がしているんですが、ただ活動している日々の中で、これって本当に誰かのためになっているの?必要なことなの?という疑問も生じる。それを振り払うように、ガムシャラに動き続けているようなところがあります。

自分の使命を見失わずに、自分がやりきれると思えることがあって、それを達成するために動いていくことが仕事だと思います。それは人生と切り離されたものではなく、むしろ私の場合は人生そのものだなと。

食べるのが好きというのはもちろんあるのですが、自然というテーマがコンテンツに尽きないので、ずっとやっていける、日本という国土を楽しみ尽くせるな、という気がします。

東洋経済オンライン編集部

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