国語デキない人「文章力上げる」たった1つのコツ 国語の授業で学んだ、伝わりやすくなる要素
東洋経済オンライン / 2024年9月14日 17時0分
逆に、あまり授業についていけない生徒は、疑問を持って話を聞くということをせず、「なんとなく授業を聞いていたけれど、結局先生は何の話をしていたんだろう?」と、迷子になってしまっていることが多いです。
このように、相手の話に対して「根本的な問いはなんなのか?」を考える技術があると、読解力・理解力が全然違ってきます。
またその逆で、「問い」に対する理解をしている人であれば、きちんと「問い」が明確な文章を書くことができます。
例えばみなさんが日常生活を送っている中で、「なんかこの人の話、わかりづらいな」「回りくどくて、何が言いたいのかわからない」という相手に出会ったことがあると思います。たいていの場合、それは「問い」が明確ではない喋り方をしてしまっているからなのです。
私は授業の際に、「どうして、〇〇は××なのかと言うと……」というように、問いを提示しながら話をするようにしています。
「何の疑問を解消するための授業なのか」がわかっていない状態だと、授業もちんぷんかんぷんになってしまいます。だからこそ、こちら側から生徒に対して「何を疑問に思ってほしいのか」を明確にすることで、生徒の理解力を底上げしているのです。
これは先ほどの文章の、「なぜ英語は、日本語に比べて発音が難しいのか?」と同じですね。最初に「この質問に対しての回答をするよ」と予告したほうが、相手に伝わりやすい説明・文章になるのです。
問いの技術があるかないかで理解力は変わる
いかがでしょうか?私が「国語の授業は、問いの技術を磨くためにある」という話をしたのをご理解いただけたのではないかと思います。この記事自体も、「国語の授業の存在意義とは何か?」という問いに対する答えとして作ったものでした。
「『国語の授業の存在意義は何か』という質問に対しての答えが書いてあるはずだ」「なぜその答えを『問いの技術を磨くため』と定義しているのか」「『問いの技術』があるとなぜ『読解・説明・理解・作文』の能力が高まるのか」といったことを考えながらこの記事を読んだ人であれば、内容を理解するのが容易だったのではないかと思います。
ちょっとした文章を読んでいるときでも、問いの技術があるのとないのとでは全然違ってきます。ぜひ、「問いの技術を磨く」ということを意識していただければと思います。
辻 孝宗:西大和学園中学校・高等学校教諭
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