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沖縄移住で「なじめる人」「なじめない人」決定的差 「出身はどこ?」という質問に込められた意味

東洋経済オンライン / 2024年9月14日 18時0分

もし、沖縄に受け入れられたいと思うのであれば、沖縄になじみたいという思い、気持ちを最初からしっかりと伝えることが大事です。

「妻は沖縄出身で、子ども2人は地元の保育園に通わせています」「○○マンションを借りていて、大家さんの金城さんにはお世話になっています」「大学の同級生に沖縄出身の友人がいます」「お墓は沖縄に作るつもりです」など、こんな話をすれば「ああ、この人は沖縄から逃げない人だな」って思ってもらえます。

知り合ってずいぶん経ってから、「実は、妻は沖縄出身なんですよ」とポロっと言うと、「なんだ、それを早く言ってよ! じゃあ、飲みに行こう」となります。最初から話していれば、もっと早く距離感を縮められたのに、と思います。沖縄の人が安心する材料やネタは最初から言っておくことをおすすめします。

年上の人は「シージャ」として敬う

実は、沖縄県民同士でも、出身地や出身高校、生まれ年のことを聞きます。特に仕事の場面では重要な情報となるから、ごくごく普通の会話のなかで確認します。

その背景にあるのが「シージャ」という概念です。生まれ年が1つでも上であれば、相手を「シージャ」(年上の先輩、兄、姉)として敬うのです。相手の職業や会社での立場は関係ない。社会的な序列とでも言えばいいのでしょうか。絶対的な上下関係です。

案外、沖縄には年功序列の関係がしっかり残っています。生まれ年での先輩、後輩の関係は仕事の場面はもちろんのこと、飲み屋でも同じで、人生の先輩として敬うことを忘れてはいけません。地元の居酒屋さんに行けば、必ず先輩、「シージャ」がいるから、少人数の飲み会が大宴会になることもあります。お酒がなくなったら注ぐのを忘れてはならないから、酔うに酔えない。だから地元では飲まないという人もいるくらいです。

しかし、同じ出身地、同じ高校出身とわかれば、その後の仕事は非常にやりやすくなります。地元意識も高いので、単に上下関係を強要するのではなく、どうしたら自分たちの地元が豊かになるかを考えているからです。

年功序列、そして派閥もある

例えば、沖縄本島北部・名護市はオリオンビールの工場があることで有名です。そのオリオンビールを中心に地元の有力者、有力企業を交えた勉強会が盛んに開催されていると聞きます。沖縄本島では那覇以外の地域、離島でも、こうした勉強会が行われています。

都会の那覇とは違い、本島中南部、北部、離島は沖縄県全体の経済政策の恩恵を十分に受けられていないこともあり、自分たちで自分たちの「生まれ島」(育った地域)を盛り上げたいという地元愛が強いわけです。ビジネスを考えているなら、こうした勉強会に参加させてもらえるような努力が必要になってくるでしょう。

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