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ミドルエイジが歳を重ねることに不安を感じたら モヤモヤした日常の"からまり"をどうほぐすか

東洋経済オンライン / 2024年9月15日 18時0分

なるほどなあ、である。思考の新陳代謝。新しい環境や時代に頑張って適応しなくてもいい。もっとも簡単な方法は、自分の行動スタンスを変えること。得るから〝渡す〟へ視点と意識を変えてみる。

適応するために何かをプラスオンしなくちゃ(知識、スキル、人づき合いなど)ではなく、自分が他人に渡せるもの(知識、時間、人の縁)を整理し、少しずつ渡していく。

例えば、PTAや町内会など、近年嫌がられる活動を、あえて引き受ける。ずっとやっている役職を譲る。「私が!」ではなく、若年層や周りを主役にするお手伝いをする。

『親切は脳に効く』(サンマーク出版)という本によれば、親切な行動=利他行動(自分でコストを払って他者の利益を優先する)は、脳に良い影響があるという。

他者のために何かをすると、脳から、俗に幸せホルモンと呼ばれる、ドーパミンやセロトニン、オキシトシンが分泌される。これらのホルモンは、心臓や血管を守り、気分を安定させ、老化を遅らせると言われている。

注射して打ちたい!という人が多そうだが、人に親切にするだけで勝手に自分の脳から出てくれるわけだから、コストゼロだ。お得なアンチエイジグ。

また、人に親切にすると、ありがとう、助かりました、とお礼の言葉が返ってくることが多い(そのためにやっているわけではないですよ)。これもまた、人の脳は、他者から良い評価を受けると、脳の報酬系が刺激され喜びを感じる。

他者に渡しているつもりで、私たちは、大きな返礼品を受け取ることになる。渡しているつもりでいて実はもらっているのだ。これは百貨店でも売ってない。

歳を重ねることを不安に感じたら、思考の切り替えが必要なサインなのだと思う。得るから〝渡す〟へのスイッチをオンにするのだ。渡すことが、私を変化させていく。私は、変化していく自分が好きだ。変化する、昨日より少し違う私に出会う。

「明日はもっと楽しいよ」の言葉の意味は、明日楽しい出来事が起きるとか、誰かが私を楽しませてくれるよ、という意味ではない。明日は、昨日より少し変化した(子どもの場合は成長かも)自分に会えるから「楽しいよ」なのだ。

そろそろ、他者から「もらう」ではなく「渡す」フェーズへ

新しい場所と役割を楽しむ

「何者なのか」にからまる

大学院にて、50代女性の准教授(芸術系学部)と話す機会があった。

私が所属している専攻は、学際的(複数の異なる学問領域にまたがる)な色合いが濃いため、担当の先生方がバックグラウンドとして持っている専門領域もバラバラである。

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