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1年で最も苦しい9月相場が終わるのはもうすぐだ いよいよ本格的に相場に戻る時期がやって来た

東洋経済オンライン / 2024年9月16日 10時30分

セル・イン・メイの5月からの日経平均株価の解説は前回の「1年で最悪の9月」に日本株を買ってもいいのか」(9月2日配信)でも書いたが、その後の展開を加えると、8月5日(3万1458円)の一番底のあと、9月11日(3万5619円)で二番底を形成したように見える。

しかし、この見方には反対意見も多い。その第一は、二番底に対する疑問だ。

一番底からの戻り高値である9月2日の3万8700円まで、立ち合い日数19日で7242円の上昇だった。これは値幅や日柄(日数)で見ると十分な上げで一番底を確定させた。

だが、その後の7連続安で作られた二番底(暫定)まで3080円安と、下げ幅はともかく、二番底からの戻りが12日の1213円高だけだからだ。13日は俗にメジャーSQ(特別精算指数)と呼ばれる、先物とオプションの両方の精算がある3・6・9・12月の「第2金曜日の算出日」で、それに伴うSQ絡みの事情でつけた「1日だけの1213円高ではないか」という見方だ。

確かに、13日の日経平均のSQ値は3万6906円で、当日の日経平均はこの値を超えられず「幻のSQ」となった(ネガティブ指標)。

また、7月の8連続安のあとは8月5日の史上最大の下げに見舞われたように、大きな連続安のあとに本震や余震といった大きな揺れがくるケースが多い。9月の7連続安のあとの大きな揺れはまだ出ていない。

また、13日の日経平均の移動平均線との乖離率を見ると、25日が-1.99%、75日が-4.71%、200日が-2.59%である。この状況は短期・中期・長期の五月雨的な売りが出やすい位置で、ドル円相場のレベル(例えば1ドル=140円よりも円高)や、売り方の仕掛け次第で、売り崩される可能性もある。

「セントレジャーステークスは終わったが、そのレースをまねた日本の菊花賞(G1)は10月20日の開催で、それまで相場はダメだな」などと言う、競馬好きな兜町関係者もいる。

日経平均の予想1株利益は過去最高水準

しかし、前回の本欄の締めの言葉に使った「9月に買えば年末・年始高で売れる」のほうが、「デフレ脱却の日本市場では現実的な相場格言に思える」という見方はいささかも変わっていない。

実際、現在の企業業績は2024年度も2025年度も増収増益が予想されている。1ドル=140円台前半の円高になってから不透明感が出ているが、昨2023年度の平均レートは140円だったことを考えると、もし130円台に入った場合でも日経平均の短期的な下げはあっても、回復している国内消費がカバーして、減益まで落ち込むとは考えられない。事実、13日の日経平均予想EPS(1株当たり利益)は2458円45銭と、過去最高を記録している。

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