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クレーム電話には「笑顔」が防御となる納得理由 怒りの感情に「同調」することをまず避ける

東洋経済オンライン / 2024年9月18日 12時30分

電話の場合は部屋を替えることができないので、いったん切って、時間を置いてかけ直すのです。相手からかけ直してきても、すぐ出るとリセットにならないので、出ないで時間を置きましょう。その間、社内の人に相談して、対策を練ればいいのです。

あまりに理不尽なクレームが激しくて、自分が苦しくなってきたときは、何も言わずにプツンと切ってかまわないと思います。「すみません。電話が落ちてしまいましたね」とでも言っておけばいいでしょう。

ほかにリセットの方法としては、人を代えるのも効果があります。上司に代わってもらうとか、異性の人に代わってもらうと静まる人もいます。

言葉尻をとらえて攻撃してくる場合は

言葉尻をとらえて攻撃するのが趣味のような人もいます。そうすると何を言っても悪いほうにとらえたり、つっかかってきたりして、話になりません。その場合は無視するに限ります。

何か言うと、相手に情報を与えることになるので、いつまでたっても攻撃が終わりません。でも自分が何も言わなければ、言葉尻のとらえようもないでしょう。

たとえば車が完全に止まっている状態でぶつけられたら、「こちらは止まっていました」ということで責任は100%相手に課せられますが、自分が少しでも動いていると、責任の一端をになうことになります。

「危ないなと思ったので止まっていました」のほうがいいわけですから、何も言わない、話さないことが賢明です。許容範囲の中でやりとりして、それ以上はかかわらない。無視するのがいいと思います。受話器を置いて、放置でかまいません。

それでもしつこく攻撃してくるときは、はっきりノーを言って拒否しましょう。「今ここはそういうお話を受けるところではないので、もうしわけありませんが、切らせていただきます」でいいと思います。

取引先や上司など、簡単に切れない相手で、しかもあまりに理不尽だったら、社内のコンプライアンスルームに相談してみましょう。そういう部署がない会社なら、労働基準監督署など外部の機関に相談するのがおすすめです。直接的な解決に結びつかなくても、相談したという事実があとで生きてきます。

笑顔で電話に出るとクレームを言われにくい

意外だと思われるかもしれませんが、電話でも笑顔で応対している人はクレームを言われにくい傾向があります。

電話では顔が見えませんが、なぜか笑顔で話したほうが相手からの印象がよくなるのです。「笑声(えごえ)」という造語があり、コールセンターなどではよく使われます。にっこりすると声の表情が変わるというのです。

私も経験上、声には表情があると思っています。笑顔をつくることで声が明るくなったり、やわらかくなったりします。心の中は笑顔でなくても、とりあえず笑顔をつくってみる。すると、声の印象が変わります。

最初は引きつった笑顔でもかまいませんから、笑顔で電話に出るよう心がけましょう。そうすると、なぜかクレームが減ったり、相手の怒りがトーンダウンしたりするのです。

お店で商品を買うときも、ムスッとしている店員さんより、笑顔の店員さんのほうが買いやすいのと似ています。店員さんが心から笑っているのでなくても、そちらから買ってしまうことを思い出してみましょう。

一方的な攻撃を防ぐのは難しい面もありますが、是非とも自らをガードする術を身につけていただければと思います。

大野 萌子:日本メンタルアップ支援機構 代表理事

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