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夫の死後「積年の恨み」晴らす「死後離婚」驚く実態 義理の家族と「完全に縁を断ち切る」方法は?

東洋経済オンライン / 2024年9月20日 9時30分

配偶者の死後に義理の家族と縁を切りたいという場合、「姻族関係終了届」を提出することで、それが可能になります(写真:SRT101/PIXTA)

結婚しても子どもをもたない夫婦、いわゆる「おふたりさま」が増えている。

共働きが多く経済的に豊か、仲よし夫婦が多いなどのメリットはあるものの、一方で「老後に頼れる子どもがいない」という不安や心配がある。

そんな「おふたりさまの老後」の盲点を明らかにし、不安や心配ごとをクリアしようと上梓されたのが『「おふたりさまの老後」は準備が10割』だ。

著者は「相続と供養に精通する終活の専門家」として多くの人の終活サポートを経験してきた松尾拓也氏。北海道で墓石店を営むかたわら、行政書士、ファイナンシャル・プランナー、家族信託専門士、相続診断士など、さまざまな資格をもつ。

その松尾氏が、増加傾向にある「死後離婚」(配偶者の死後、その血族と縁を切ること)について、わかりやすく解説する。

長年、「姑や小姑からの嫌味」に耐えてきた

共働きで仲良く暮らしてきたA男さん、A子さんご夫妻がいました。

【書籍】子供がいない&子供に頼りたくない「おふたりさま」の"老後の不安"が1冊で全部解消すると話題の書

しかし、夫のA男さんが60代半ばで急逝。長寿社会の日本において、60代で亡くなるのは、少し早いお別れです。

妻のA子さんは悲しみに暮れました。

お互いに長年働いてきた会社を定年退職したばかりで、これから趣味や旅行を一緒に楽しもうという矢先だったのです。

葬儀では、当然、夫のA男さんの両親(80代)やお姉さんとも対面します。

A子さんは、この義理の両親と姉が大の苦手でした。

A子さんの子育てや仕事などについて、昔からことあるごとに嫌味を言われ続けてきたからです。

「A男がこんなに早く亡くなるなんて、妻であるA子さんの健康管理に問題があったんじゃないの?」

「A子さんが仕事ばかりしていたから、A男も気が休まらなかったでしょうね」

葬儀ではこんなことも言われましたが、A子さんは涙をこらえ、じっと耐えたそうです。

そのうえ、A男さんの実の姉からは、驚くようなセリフが飛び出したのです。

「A子さん。あなたはもう仕事を辞めたのだから、両親の介護はお願いね」

「A男の遺産やあなたの退職金もたくさんあるでしょう。それで両親の面倒をみてあげてね」

A子さんは、義理の姉からの言葉に驚きました。

夫が生きているならともかく、夫亡き後、義理の両親の面倒をみる気はなかったからです。

いわゆる「お嫁さん」に介護の義務はある?

介護は実子、などと言われてひさしい世の中です。昔のように「お嫁さん」が義理の両親の介護を一手に引き受けるというようなケースは、減りつつあるでしょう。

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