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高橋文哉が語る「"周りの評価"との向き合い方」 芝居で心がけていること、先輩俳優からの刺激

東洋経済オンライン / 2024年9月20日 15時0分

――悔しい思いとは、どんなことですか?

それは内緒です(笑)。本作に限らず、いろいろな作品でけっこうあるんです。先輩方の芝居を見て、台本に対する自分の解釈との違いを痛感したり、その芝居ってどうしたら思いつくんだろうと思わされたり。みなさんの“当たり前”という固定観念を捨てることの能力の高さが身に沁みました。

――本作は、サスペンスでありながら、ホラー的な要素や、コメディタッチの笑いのエッセンスがあり、時代を映す社会性も内包しています。この作品がいまの社会に伝えることをどう考えますか?

僕らの世代も含めて当事者たちにはそれぞれ自分の考えがあり、やるべきことを見つけてようとしている。特に若い世代はそうは見られないこともあるのかもしれませんが、いまが時代の変わり目であって、世代によって見え方が違ってくる。そんななかで、そこにちゃんと順応していきながら、生きている、ということでしょうか。

本作の主人公のように、コロナ禍で人生が変わって屈辱的な思いをしている人もいるかもしれない。それでも人の役に立ちたいと社会に向き合う。いまの生活や仕事に満足していなくても、やらなくてはいけないことはあるし、やっても納得がいかないこともたくさんある。それでも、生きているなかで幸せを見つける能力は誰にでもあるものなので、諦めてほしくない。僕はそういうことを伝えていると思います。

――お芝居をするときに心がけていることはありますか?

“生きる”ことですかね。演じる者と書いて演者ですけど、演じたくない。その場で息をしていたい。そのために必要なのは、事前準備がすべて。事前の練習期間でしっかり準備を重ねていくことが、現場で息をして、いい芝居になると考えています。

――具体的にはどういう準備をされていますか?

役の人となりをすべて理解しようとします。その間の生活すべてにおいて、この役柄だったらどう考えて、何をするかをその時々で当てはめて、自分に問いかけます。そこで感じたこと、生まれたものを現場で生かす。そういう引き出しを持っておくことで、役柄の余白を作ることを意識しています。

――常に役を意識する生活になりそうですが、オンとオフの切り替えはどうしていますか?

ほぼないです。だからといって、ふだんの僕が役になっているかというとそうではない。とくにオンオフの切り替えは意識していませんが、カメラの前でセリフを発した瞬間からスイッチが入る感じですかね。

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