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効果的な腸活には「野菜よりお米」が欠かせない 日本人の遺伝子はご飯を食べるのに適している

東洋経済オンライン / 2024年9月21日 19時0分

答えは、「1日3食、ご飯を食べる」です。

「ええ! 食物繊維の量でいえば、野菜のほうが多いんだから、サラダで食物繊維を摂ったほうがいいのでは?」と思う方がいらっしゃるかもしれませんね。

レタスやキャベツ、ホウレンソウといったグリーンサラダの主役たちはどれも食物繊維たっぷりに思われますが、こうした葉物野菜の90%は水分です。ミネラルなどの栄養成分や食物繊維が含まれているのは、残りの10%程度でしかないのです。しかも、水分でお腹が膨れてしまい、それほど多くは食べられません。量を食べられなければ、食物繊維の摂取量は自ずと限られてしまうのです。

また、「ベジ・ファースト」という、ご飯やおかずよりも野菜を先に食べる考え方がありますが、特に年齢が高くなってきている方には注意していただきたいのです。というのは、野菜でお腹が膨れてしまって、ご飯やほかのおかずが入らなくなってしまうと、食物繊維はもちろん、ほかの重要な栄養まで摂取量が減ってしまいかねないのです。

炭水化物は日本人の重要な「食物繊維供給源」

伝統的に日本人は食物繊維をお米から一番多く摂ってきました。日本人が摂取している食物繊維量のうち10%以上がお米由来で、これは全品目の中で1位です。主食として毎日のように食べるため、結果としてお米から食物繊維をもっとも摂取していることになるのです。

ところが、現代人は食物繊維の摂取量が足りていません。戦後まもない1947年の日本人の食物繊維の摂取量は約27グラムでした。それが1955年になると約20グラムに減少。以後、日本人の食物繊維の摂取量は年々低下し、現在では14グラム程度になっています。

摂取目安量は18~21グラム以上ですから、4〜7グラム程度不足していることになります。

減少傾向の背景にあるのは、かつてに比べて、主食としてきた米や麦といった穀類の摂取量が減った食生活の変化です。ご飯、つまり炭水化物を食べる量が減っていることが、そのまま日本人の食物繊維不足の原因になっているのです。

これだけ世の中に健康情報が発信され、腸活ブームといわれるほど、腸活の重要性が叫ばれながら、なぜ、食物繊維の摂取量が足りていないのか。

最近は、なにやら炭水化物を「悪者」として、できるだけ減らしたほうがいいという主張をあちこちで目にします。何事もそうですが、過剰に摂取しすぎることが健康に悪影響を及ぼすこともありますが、足りないことによる弊害も大きいことをよく知っておいていただきたいと思います。

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