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12年ぶり復権の野田元首相、政権交代に必要なもの 勝負のポイントは来年1月からの通常国会

東洋経済オンライン / 2024年9月23日 19時30分

立憲民主党の代表となった野田佳彦元首相(写真:東京スポーツ/アフロ)

立憲民主党は新しい代表に野田佳彦元首相を選んだ。2012年の総選挙で大敗し、首相と当時の民主党代表の座を降りて以来、12年ぶりの「復権」である。

【写真で振り返る】2012年、民主党の衆院選惨敗を謝罪する野田佳彦氏

派閥の裏金事件で自民党が逆風に見舞われるなか、野田代表の立憲が党組織の結束を強め、自民党に対抗できる政策を発信できるかどうか。野田立憲は、新しい総裁・首相を選ぶ自民党と政権交代をかけた激しい攻防を繰り広げることになる。

候補者4人の対決姿勢は強まらず

立憲民主党の代表選ではまず、枝野幸男元代表が立候補を表明。野田氏は党内で待望論が広がったのを受けて出馬の決意を明らかにした。泉健太前代表は20人の推薦人確保が難航したが、告示直前にメドが立ち、立候補を表明。衆院当選1回の吉田晴美氏は告示日の9月7日に滑り込みで立候補を届け出た。

4人による論戦では、日本維新の会や共産党など他の野党との共闘のあり方や消費税の減税などが議論されたが、候補者間の対決姿勢は強まらなかった。むしろ、同時期に繰り広げられた自民党総裁選に対して4人とも批判を強める場面が目立った。

①裏金問題の真相究明や処分が不十分、②再発防止策である政治資金規正法の改正が生ぬるい、③自民党の小泉進次郎候補らが打ち出した解雇規制の緩和などは大企業優遇の弱者切り捨て政策、といった指摘では4人とも声をそろえた。いわば、総選挙の前哨戦の様相を見せた。

9月23日に行われた代表選投開票では、衆参の国会議員と立候補予定者、地方議員、党員・サポーターによる第1回投票で野田氏267ポイント、枝野氏206ポイント、泉氏143ポイント、吉田氏122ポイントだった。

どの候補も過半数に届かなかったことから、上位の野田氏、枝野氏による国会議員中心の決選投票が開かれ、野田氏232ポイント、枝野氏180ポイントを獲得し、野田氏に決まった。野田代表はただちに幹事長や政調会長などの役員人事に着手する。

「政権交代の好機」と腰を上げた野田氏

野田氏は1957年生まれ。早稲田大学を卒業後、松下政経塾で学び、千葉県議を経て1993年に日本新党から衆院初当選。1996年の衆院選では新進党で立候補したが落選した。2000年に民主党で議席を取り戻して以来、連続当選。2009年に誕生した民主党政権下で財務副大臣、財務相を経て首相に就いた。

2012年、当時の野党・自民党の谷垣禎一総裁、公明党の山口那津男代表と消費税を5%から10%に引き上げて社会保障の財源とする「3党合意」をまとめ上げた。

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