立憲・野田代表の「政権奪取」戦略の"落とし穴" 刷新感重視の新体制も、程遠い「ノーサイド」
東洋経済オンライン / 2024年9月26日 9時30分
自民党総裁選と同時進行となった立憲民主党代表選が23日に投開票され、決選投票の結果、野田佳彦元首相(67)が新代表に就任した。野田氏は直ちに人事工作に着手し、翌24日に小川淳也幹事長(53=衆院議員=)を軸とした新執行部人事を決め、同日午後の同党両院議員総会での承認を受けて、野田新体制をスタートさせた。
これを受け野田新代表は、直ちに野党各党へのあいさつ回りをこなした後、新執行部人事について、記者団に「刷新感のある中堅を中心に選んだ」などと笑顔で胸を張って語った。ただ、党内からは「代表選での論功行賞だらけ」(若手)との不満、批判が噴出するなど、野田氏が叫ぶ挙党態勢への「ノーサイド」とは程遠い実態を露呈。他野党からも「政権交代どころか、党内混乱が大きな“落とし穴”になりかねない」(国民民主幹部)との声が相次いでいる。
立憲民主党は23日午後、東京都内のホテルで開いた臨時党大会で、野田氏を新代表に選出した。野田氏はこの代表選での1回目投票でトップとなったが過半数には達せず、決選投票で枝野幸男元代表(60)を破った。野田氏の代表任期は2027年9月までとなり、「政権交代による首相再登板」が“大目標”となる。
ただ、目前に迫る次期衆院選での野党選挙共闘が不発に終わって自公政権継続ともなれば、野党第1党党首としての責任を厳しく問われることは確実。このため、野田氏にとって「来夏の参院選までの約10カ月間が党首としての正念場」(政治ジャーナリスト)となることは間違いなさそうだ。
代表選、決選投票で野田氏が枝野氏を圧倒
今回の代表選は野田、枝野両氏に加え、泉健太代表(50)、吉田晴美衆院議員(52)の4氏が出馬。1回選の国会議員、国政選挙の公認候補予定者、地方議員、一般党員・協力党員による投票結果は、野田氏267ポイント、枝野氏206ポイント、泉氏143ポイント、吉田氏122ポイントとなり、事前の予想通り誰も過半数には届かなかったため、野田、枝野両氏による決選投票にもつれ込んだ。決選投票は国会議員、公認候補予定者、都道府県連代表者による投票で争われ、野田氏が232ポイントを獲得して、180ポイントだった枝野氏を圧倒した。
新代表となった野田氏は、直ちに人事工作に着手し、23日中に新執行部の骨格を固め、翌24日午後、国会内で開催した同党両院議員総会で提示、承認された。新執行部は実質的な党運営を担う「党3役」として、小川幹事長の他、政調会長に重徳和彦衆院議員(53)、国会対策委員長に笠浩史衆院議員(59)が就任。さらに、代表代行に長妻昭衆院議員(64)、辻元清美参院議員(64)、大串博志・元首相補佐官(59)の3氏を充てた。大串氏は選挙対策委員長も兼任する。
この記事に関連するニュース
-
【政界】SNSが不気味な影響力を持つ中 日本再生への覚悟が問われる第2次石破内閣
財界オンライン / 2024年12月18日 11時30分
-
自民が苦境、野党案丸のみ「政策活動費廃止」企業団体献金は先送り 立民議員「『政治とカネ』の問題が長引くほど野党は有利に」
zakzak by夕刊フジ / 2024年12月17日 15時30分
-
立憲&維新“候補一本化”一致で焦り…狂乱の石破自民にまさかの「衆参ダブル選挙」構想
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年12月9日 16時3分
-
森山幹事長「石破総理はやはり異色の政治家」だ 選挙は負けすぎたが少数与党には良い面もある
東洋経済オンライン / 2024年12月9日 9時0分
-
【政界】緊張感が高まる国際情勢の中 自公過半数割れで窮地の石破政権
財界オンライン / 2024年12月4日 11時30分
ランキング
-
1捜査警戒か、事件後外出控える=中学生死傷、逮捕の容疑者―福岡県警
時事通信 / 2024年12月22日 16時57分
-
2千葉県内の民家で強盗致傷事件相次ぐ 刺された住人も、容疑者は逃走
毎日新聞 / 2024年12月22日 17時4分
-
3雪かき作業中よりも… 屋内での低体温症に注意 「しっかり暖を」
毎日新聞 / 2024年12月22日 19時50分
-
4トランプ氏、来日時の炉端焼き店で「自分とシンゾーなら戦争は起こらなかった」…安倍昭恵さん明かす
読売新聞 / 2024年12月22日 19時3分
-
5〈北九州・中学生2人死傷〉「被害者と同じくらいの娘がいた」”ボンボン“で”バツイチの平原容疑者(43)の“奇行”は、「今年に入ってから目立つようになった」
集英社オンライン / 2024年12月22日 16時28分
複数ページをまたぐ記事です
記事の最終ページでミッション達成してください