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「Z世代はすぐに転職する」真偽をZ世代に聞く 転職への関心と会社への忠誠心は共存しうる

東洋経済オンライン / 2024年9月27日 10時0分

今回の座談会で何か1つ結論めいたものを導くとしたら、みなさんには自分とか個っていうのが間違いなくありますけど、他の要因と複雑に絡み合っているというか、バランスがとれている。前回のSNSにしても、まったく知らないわけでもなければ依存しているわけでもなくて、自分の中でコントロールできている。そのうえで自分があるっていうのが大事なことですね。

Z世代として社会に求めることはあるか

舟津:最後に、無茶ぶり的な質問になっちゃうんですけど、Z世代の立場として、あるいは個人の立場としてもいいので、社会に求めるものがあったら教えてもらえますか。「今の日本社会、最高だと思います」みたいなものでもいいので。何か言えることがあれば。

原田:私から社会に対して求めることがあるとしたら、自戒の意味も込めて、自分を省みる人がもっと増えたらなと思います。共産主義とか学生運動で言われる自己批判というわけではないんですけど、「多様性の時代だから、変わらなくていんだよ」とか「そんなうるさいことは言うな。俺は俺なんだ」っていう個人主義も行き過ぎているように思うところもあるので。それでいて、SNSの炎上みたいに、他人ばかり批判している側面もあって、自分を省みる思想がもっと日の目を見てもいんじゃないかなって思いますね。

舟津:ええこと言いますね(笑)。意訳ですけど、自分に甘くて他人に厳しい人が多いと。私もコメントやレビューで批判されることがあるんですけど、その批判がある程度正しいとしても、あなたはどうなんですかってどうしても思うときはありますね。中村さんはいかがですか。

過剰一般化に陥らないために

中村:僕は、俯瞰すること、別視点の可能性を想像することが社会にもっと必要なのかなと思いますね。例えば、「Z世代ってこうだよね」っていう見方もやっぱり危険で、自分がZ世代だったらどうなのかとか、他のZ世代はどうなのかって、結論を出す前に一呼吸置くだけでも出てくる答えが違うのかなって思って。

他の例で言うと、「東大は、東大生はこうです」みたいに言うのもおかしいと感じます。他の大学とまったく変わらないとは言いませんが、同じ地続きの中にあるものです。だから、「こうなんだろ」っていう先入観を持つんじゃなくて、「こうだとされてるけど、実際どうなの?」っていう歩み寄りがあってほしいですね。

舟津:対話的じゃないとは思いますね。俯瞰や対話が大事って、ないから言われるのかもしれないけど、これだけ社会の中で言われているにもかかわらず、ほとんどの人はそんなことしていない。「あなたはZ世代ですけど、こうらしいですね」って言うのは、「みなさん東大生ですけど、頭のいいマウントしまくってるらしいですね」と構造は同じなんですよね。

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