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異例ずくめの「総裁選」が映す自民党の崖っぷち感 まるで大相撲の巡業並み?長期決戦の舞台裏

東洋経済オンライン / 2024年9月27日 9時30分

1978年の時には、予備選挙で、なんとそもそもトップになる予定だった現職の首相、福田赳夫氏が負け、対抗馬だった大平正芳氏が勝ってしまった。そこで、福田氏は結局辞退することになる。この時に「天の声には変な声がある」といったのは有名な話だ。

――ただそこから50年間はアップデートされていない?

仕組みはだいぶ変わっている。国会議員票と党員票の割合とか。今回は半々だが、これはすごいことだ。

――その比率は誰が決めているんですか?

これは党内で議論する。2013年の石破幹事長時代には総裁選から党員の票数が大幅に増え、2015 年から国会議員と同数になった。これにはそれなりに民意を反映させようという思惑があるのだろう。

政治と金も問題をかなり深刻に捉えている

――討論会などもいつも以上にやっているという話がありましたが、結構必死になっている感じなのでしょうか。

多くの討論会が行われていて、そのほとんどが動画で視聴できるようになっているのは、自民党がそれだけ政治と金の問題が深刻で、次回の選挙で負けると思っていた証だ。だから何とか出直しを図ろうとしているのだろう。実際、は初めてだ。自民党は次の選挙への環境づくりを進めているとも言える。

ただ一方で、これだけ長くやることによって、受け答えが安定している候補者や議論が弱い候補者が見えてきている。世間に晒されるというのは大きな試練だ。

――そうですよね。ダメなところも見えてしまう。

候補者はみんな政策やビジョンを用意してきて、ベストを尽くしてやっている。総裁選の場合は知名度を上げられるし、成長もするという点で、何度も討論会に出るのは政治家にとっていいことだらけだろう。

――今回、事実上派閥がなくなりましたが、この影響は。

これはすごい影響だ。今までなこんなことがなかったから、議員たちはみんなかなり自由にやっている。だから今後、これまでの派閥とは違う新しいグループができる可能性がある。

例えば、今回小林氏を支持している人たちは政界では若手と言われる40代、50代が中心。この人たちはもともと派閥が違う人たちが多いが、小林氏を応援するという絆で結ばれている。

政治家になるような人たちが、自由に動くというのは、どういうことなのか。みんな勝手なことをするわけだ(笑)。今回、生き生きとしている感じをもし受けているのだとすれば、今回はかなり議員たちが、自由にやっているということだろう。

決選投票前の空気はなかなか異様

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