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ダンロップ「夏冬兼用タイヤ」で市場激変の可能性 本当に夏冬1本でOKなオールシーズンタイヤ

東洋経済オンライン / 2024年9月28日 10時30分

夏も冬も本当にこれ1本で大丈夫!住友ゴムはそんな性能を実現した

住友ゴムから新しいオールシーズンタイヤのダンロップ「SYNCHRO WEATHER(シンクロウェザー)」が、10月1日より発売される。この製品の特徴は、住友ゴムの新技術「アクティブトレッド」を採用していることだ。

【写真】夏タイヤと冬タイヤとしても中途半端な印象だったオールシーズンタイヤの概念を覆す

アクティブトレッドは、水や温度に反応して性質を変化させるゴムの技術で、シンクロウェザーでは、水と温度によってタイヤの接地面のゴムを柔らかくする。

タイヤ接地面に水が触れることでゴムが柔らかくなり、濡れた路面でグリップ力を高める仕組みだ。また、一般的にゴムは冷えると固くなるが、シンクロウェザーでは冷えていてもゴムが柔らかくなるため、凍結路でもグリップ力を維持できる。

ポイントとなるのは、タイヤに触れる水がなくなったり温度が高まったりすると、“元の硬さに戻る”ということ。この特性により、シンクロウェザーは、夏場のしっかりとした剛性感と濡れた路面のグリップ力、そして冬場の凍結路でのグリップ力のすべてを高い次元で実現したという。

冬の北海道と春の岡山でシンクロウェザーを体験

実際に、真冬の北海道と春先の岡山で実施されたメディア向け試乗会で、シンクロウェザーを試してみて、非常に驚いた。

冬の北海道では、オールシーズンタイヤながら1世代前のスタッドレスタイヤと同等の氷上でのグリップ力と、雪上での優れたコントロール性を実感できた。

シンクロウェザーは、スノーフレークマークとアイスグリップシンボル(国連既定の氷上性能をクリアしていることを示す)の両方が刻印されており、冬タイヤとして認められている。高速道路の「冬タイヤ規制」でも走行可能なタイヤなのだ。

また、春の岡山では、夏タイヤ並みのウェット路面のグリップ性能と、静粛性を含めた快適な乗り心地を確認できた。もちろん、乾いた路面でスタッドレスタイヤと比較してみれば、グリップ力は圧倒的だ。

ちなみに夏場の走行フィーリングは、直進性がよく、ゆったりと乗り心地が良いというもの。個人的には、コンフォート向けの印象が強かった。セダンやSUV、ミニバンなどに向いているだろう。

これまでのオールシーズンタイヤにあった、「夏タイヤとしても冬タイヤとしてもそこそこ」という、中途半端な印象を塗り替える試乗体験となった。“次世代”と名乗るだけの性能を備えているといっていいだろう。

なぜ、日本はスタッドレスタイヤが根強いのか?

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