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「シカを家族で解体」横浜の住宅街で野性的生活 都会の住宅街でも自分の力で暮らす家族の日常

東洋経済オンライン / 2024年9月28日 16時0分

解体に必要なのは、よく切れるナイフ、まな板、消毒液、バット、キッチンタオル、ビニール袋など。柿の木から滑車で鹿を吊り下げ、毛皮を剝(は)ぎ、前脚、 後脚を外し、背ロースなどのブロックを切り離していく。ここまでは文祥にお願いして、私たちは精肉作業を行う。

筋肉の構造がわかってくると、ナイフをどのように使ったら肉をなるべく傷つけずに骨から外すことができるのか、考えながら作業するようになる。刃物は優れた道具だなと、毎回思う。

背骨周辺の背ロース、内ロースや、モモ肉はやわらかい赤身の肉で、さっと焼いたり、弱火でローストして食べるとおいしい。脂がのっているムネ肉やスネ肉は圧力鍋でしっかり煮ると、固いスジがとろけるようにやわらかくなり、味わい深い。鹿肉上級者は首の肉も喜んでくれる。

解体の人手が足りないときに、頼りになるのは子供たちだ。まな板の上に置かれた蹄付きの脚を見て「またこれかー」と言いながら、ナイフで切り分けていく。その流れでミンサーにかけて挽肉を作り餃子やハンバーグを作ると、あっという間にかなりの肉を平らげてしまう。

あとにはわずかに肉を残した足の骨が残り、細いロープでベランダにぶら下げておくとスズメがついばみにやってくる。

服部 小雪:イラストレーター

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