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リンガーハット「半チャーハン」の製法が凄かった フルサイズ求める声やまぬ、人気メニューの秘密

東洋経済オンライン / 2024年9月30日 12時0分

チャーハンで意識している点について、愛川真由さん(管理部 経営管理チーム 広報担当)からは「ちゃんぽんと一緒に、両方をおいしく感じてもらえるようにしています」との答えが返ってきました。味付けのベースは醤油で、オニオンオイルを使いながら、和風のテイストを出しつつ、優しい口当たりにしているそうです。

何より特徴的なのは、製法でしょう。リンガーハットの半チャーハンは、20年ほど前に外部仕入れから自社製造に切り替え、国内の工場で独特な作り方をしています。

まず、炊飯では大きな機械を使うのではなく、市販の炊飯器60個を使い、1時間で1分ごとに60回炊き上げるような運用をとっています。炊飯器1個につき、炊く米の量は1.4キロ。米とベーコンを一緒に炊き込むことで、うま味を吸ったご飯になるようにしているそうです。

炊きあがったご飯は専用の釜に入れて、一気に炒めます。回転しながら炒めることで適度に水分を飛ばし、チャーハンらしいパラパラとした食感を出せるようにしているといいます。それと並行して溶き卵も炒め、最後に調味料と一緒にご飯と混ぜることで完成。パラパラ感を損なわず、ダマにならないよう1食ずつ平らに急速冷凍して、店舗へ配送します。

特に炊飯工程がかなり特殊ですが、冷凍~パッキング前の調理工程は1人で全てこなせるように徹底した効率化がなされているというので驚きます。しかも、工場での製造を導入したころから工程は大きく変わっていないとか。工程の検討に当たっては、トヨタの生産方式を参考にしているそうです。

今後「半」ではないチャーハンは出るのか

店舗に届いたチャーハンは、注文が入るごとに専用の機械で炒め、最後にネギを加えて提供。年間で500万食ほどの注文があるといい、もともとボリュームたっぷりのちゃんぽんと合わせる想定であることから、主にガッツリと食べたい男性客から注文が入ることが多いそうです。

今後気になるのが、「半」ではないレギュラーサイズのチャーハンを提供する予定です。ぎょうざ定食には、細かく個数を区切っていくつもラインナップがあることを考えれば、チャーハンにも大きなサイズがあって良いのでは、と思って質問しました。

「もちろんハーフサイズだけでなく、一人前を食べたいとおっしゃるお客様もいらっしゃり、メニュー作りで参考にしています。ただ、現行の半チャーハンは、ちゃんぽんと合わせる前提の味付けです。そのため、今後レギュラーサイズのチャーハンを販売する場合には、現在の半チャーハンをそのまま多くするのではなく、また別の味付けにする必要があると考えています」(愛川さん)

リンガーハットでは冷凍食品の販売も行っており、そこで購入できるチャーハンは何と400グラム。これならお腹いっぱい、満足に食べられそうですが、やはり実際の店舗で食べる醍醐味も捨てがたいものです。果たして今後、レギュラーサイズのチャーハンが出ることはあるのか、そしてそれはどんな味なのか。ご飯もの好きとしては目が離せません。

鬼頭 勇大:フリーライター・編集者

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