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「家の鍵を何回も失くす」が少しはマシになる方法 「整理が苦手で物を紛失」はADHDの特徴のひとつ

東洋経済オンライン / 2024年10月1日 18時0分

ADHDの人におすすめなのは、100点満点の片づけを目指さないことです。目標をぐーっと下げて60点ぐらいを目指す気持ちでやってみてください。

部屋全体、家全体がざっくりと片づいているのが目指すゴール。とりあえずは床にものをじか置きしたり積んだりしないことを目標にしましょう。

また、「片づける」ということを分解して考えてみると、それはシンプルな次の2点です。

1.収納する場所(ものの住所)を決める

2.使ったら決めた場所に戻す

住所の決まっていないものがあると片づかないのは当然なのです。例えば、鍵は玄関の定位置につるす、バッグの内ポケットに財布、定期券、スマホの指定席を決める、化粧品は洗面所にまとめるなど、必ず「ものの住所」を決めましょう。

うまくいくコツ:「ものの住所」は細かい「番地」までは決めない

物の住所決めはぜひやっていただきたいのですが、落とし穴があります。それは細かく決めすぎること。

例えば引き出しの中での置く位置まで細かく決めてしまうと、そのとおりに戻すのがめんどうになり、結局「もういいや」と出しっぱなしになってしまいます。ざっくり位置を決めるのがおすすめです。

「ちょっとめんどう」、どんどんあと回しに

会社員のBさん(38歳)は、経費の精算にミスが多いのが困りもの。

期日によく遅れるし、出しても記入漏れや印鑑のヌケなど、毎回ミスがあります。あと回しにして月末締め切りギリギリに「やらなくちゃ」と思うものの、そこからレシートさがし……間に合うはずがありません。

大人はさまざまな事務処理が求められますが、ADHDの人はこれが苦手です。なぜ、事務的なことができないかというと、単純作業やくり返し作業に飽きやすいため、集中力が続かないのです。

難しいことではなくても、「ちょっとめんどう」「今忙しいからあとで」「まだいいか」とあと回しグセが出てしまいがち。そして、忘れてしまうということになりがちです。

さらに、いざやろうというときに片づいていない机から、必要書類をさがすのにまたひと苦労。あわててやるからミスも多くなってしまいます。

何度もミスをくり返すのを見て、周囲の人からは、反省がない、やる気がないと思われてしまうこともあります。

簡単なことでも1つずつ「完了グセ」を

興味がもてないとなかなかとりかかれないうえに、やり始めてもすぐに興味が他へ移ってしまう。この性質を乗り越えるためには〝TODO(やること)リスト〟を作り、とにかく最後までやるクセをつけることです。

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