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ブックオフ「続々閉店?」報道の裏で進む大変化 「本を売るならブックオフ」は次第に過去のものに

東洋経済オンライン / 2024年10月3日 8時0分

ブックオフで進む「大型化」

で、ブックオフとしては、この3つの業態をどう展開させていくのか。それが、「スーパーバザー」への注力だ。

店舗数の推移を見れば一目でわかる。2018年3月期では、ブックオフが699店舗、プラスが55店舗、スーパーが41店舗だったのに対し、24年3月時点ではそれぞれ619店舗、48店舗、68店舗と変化している。ブックオフがそれなりの数閉店し、プラスはやや減り、その代わりにスーパーバザーが増えている(2018年3月期、2024年5月期の株主向け説明会資料より)。

「スーパーバザーが増えていると言っても、全体店舗数だと減ってるのでは?」という声もあるだろう。確かにその通りなのだが、でも、これにも理由がある。

例えば、山梨県の甲府を見てみよう。甲府では3月15日に「BOOKOFF 甲府下石田店」と「BOOKOFF 甲府平和通り店」の2店舗が閉店している。どちらとも「ブックオフ」業態だ。そして、この2店舗が統合する形で「BOOKOFF SUPER BAZAAR 甲府貢川店」が誕生。小規模店を閉鎖し、より商圏が広く、商品種の多い業態に変えるから、全体の店舗数の減少も見られるわけだ。

このように、ブックオフは「スーパーバザー」化という名の「大型化」を進めている。

つまり、今回報道された「ブックオフ閉店」は、表面上の出来事としては合っているのだが、それをそのまま「ブックオフの業績悪化」と受け止めるのは早計だ。むしろ「ブックオフの変化」として、この現象は捉えるべきなのである。

どうして「大型化」を進めるのか?

でも、どうしてブックオフは大型化を進めるのだろう。

その謎を解くため、調査班は「スーパーバザー」に足を運んでみることにした。訪れたのは、BOOKOFF SUPER BAZAAR 立川駅北口店だ。

立川駅前のビルに入っていて、スーパーバザーの中では面積が小さいほうなのだが、それでも売られている商品種は膨大だ。

パッと写真を見せられたら、ブックオフだと思わないだろう。どこぞのブランド買取店のようである。

中でも目を引いたのが、めちゃでかい「トレカコーナー」。近年その人気が加速し、投資対象にさえなりつつあるトレーディングカードがずらりと並ぶ。

驚いてしまったのが、その奧。トレカの対戦用スペースがでっかく取ってあるのだ。

ブックオフにトレカの対戦スペースだなんて。もはや「ブックオフ」と呼ぶのがふさわしいかどうかさえ、怪しくなってくる。

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