米不足に備え「安くて美味な米」選ぶポイント3つ 米・食味鑑定士が経験と知識をもとに徹底解説
東洋経済オンライン / 2024年10月4日 19時0分
お米はかつて、政治や経済と密接に関係し、お米を巡って争いやもめ事が起きていました。 第二次世界大戦中には、「米穀配給通帳」というお米の配給を受けるための通帳が配られ、これがなければお米を手に入れられないだけでなく、身分証明書の機能も果たしていました。
時代は進み、2024年の今、米不足によりお米の値段が上がり、家計を圧迫しています。そんな状況から、日々のニュースを気にしながら見る方も少なくないでしょう。今も昔も、お米は私たちになくてはならない存在です。しかし、お米について知らないことがたくさんあります。
今こそ知っておきたい「お米の教養」について、4000種以上のお米を食べてきた「おこめ鑑定士」である芦垣裕氏による新著『米ビジネス』より一部抜粋、再構成し、3回にわたってお届けします。
3回目は「スーパーのお米売り場と、米屋の違い」について解説します。
スーパーに並ぶお米は「ほぼ同じ品種」
突然ですが、皆さんはお米をどこで購入されますか。
【図でみる】もっちり、あっさり、硬め、やわらかめ…「お米の食感チャート」で特徴をチェック
スーパー、米屋、デパート、通販など、人によってそれぞれだと思いますが、最近のお米売り場はこれまでとは違い、かなり面白くなっています。まずは、皆さんが最も使われるであろう、スーパーのお米売り場と米屋の違いを見ていきます。
スーパーのお米の売り場に並んでいるお米のほとんどは、卸会社で精米したものです。
特に、都市近郊のスーパーでは、全国の銘柄米を取り揃えています。また、大手チェーン店のスーパーは、主たる納入先が決まっているので、地区ごとに同じお米が並んでいます。
例えば、「新潟県産コシヒカリ」「魚沼産コシヒカリ」に加えて、東日本で定番なのが「あきたこまち」「ひとめぼれ」などです。これらは、ほぼどこのスーパーにも置いてあります。また、西日本で多く並んでいるのは「ヒノヒカリ」です。
売り方としては、スーパーには2kgや5kgの小袋に入ったお米が何種類か置かれています。特売品になると、5kgや10kgの袋で売っているお米も見られます。 また、地方のスーパーでは地元の銘柄米や、地元の米業者のお米もよく並んでいます。
米屋でお米を買うメリット
一方、お米屋さんはどうでしょうか。昔のお米屋さんでは、5kgの袋に入れたブランド銘柄米を前面に出し、おすすめ品として最前列に並べるケースがよく見られました。
昔ながらのお米屋さんは今でもありますが、世代交代がなかなかうまくいかないなかで、大変苦労をされているようです。
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