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鈴木おさむが語る「極悪女王」の"誕生のきっかけ" ネトフリ側も興味を抱いた、企画のつくり方

東洋経済オンライン / 2024年10月4日 11時30分

両者は今でもいがみあっているんですが、その時に収録現場で、あの「敗者髪切りデスマッチ」の映像を流したわけです。長与さんのファンの方たちは、あれ以降、その映像を見たくなかったというか、一度も見てこなかったとのことで。その場で本当に悔しそうに号泣するんですよ。それを見たときに、この熱量のものってなかなかないな、と思ったんです。

やはり時代が、プロレスやエンターテインメントと全力で向き合ってる時代なんですよ。今はテレビで発信されることに、それほど本気で向き合わないじゃないですか。それだけに、ある意味、狂気の時代を生き抜いた人たちの全力さというのが、テーマとしていいなと思ったんです。

企画は15秒で興味を持たせる

――現在の地上波ではこのドラマはできないと思いますし、Netflixならではの企画だなと思ったのですが。

この企画は最初からNetflixで実現したいと考えていました。最初につくった企画書の最初のページには、「極悪女王」というタイトルとともに、当時の髪切りマッチの写真をつけたんです。それで企画書を提出したときに「これはドラマなんですか?」と聞かれたので、「はい、ドラマです」と返したら面白がってくれました。

――鈴木さんが企画を提案するときに心がけていることはありますか?

この作品に関しては表紙の、髪切りマッチの写真がすべてだったと思います。僕はよくタイトルが9割と言うんですけど、タイトルとこの写真がすべて。

「何これ?」という引きが大事だったかなと思います。それから説明に5分以上はかけないですね。まずはとにかく15秒で興味を持たせるというのは絶対大事だと思います。

――それはテレビなどで培われたことなのでしょうか?

そうです。テレビはすぐにチャンネルを変えられてしまいますから。テレビにはサイドスーパー(映像編集時に4隅に番組名やコーナータイトルなどを表示させるテロップのこと)というのがあって。テレビはそこにめちゃくちゃ命をかけているんです。

今、番組で何をやっているのかということを示すサイドスーパーがあることで、視聴者は無意識のうちに惹きつけられているんですが、毎分毎分、意識を途切れさせないように、その瞬間瞬間にものすごい力を注いでるんです。

だからテレビドラマも企画とタイトルが大切なんです。何がパンチがあるのか、目が離せないようにし続けていかなければならないんで。

放送作家を引退してからの今

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