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700~800万円級EV「日産アリア」の購入者は? エクストレイル/キックスと比較分析で露わに

東洋経済オンライン / 2024年10月6日 11時0分

「決定のこだわり度合い」もあわせて見てみよう。

もっともこだわりの強い「ぜひこの車種に」のボリュームを見ると、「アリア>エクストレイル>キックス」とはっきりと差が出ている。順番は予想どおりといった結果であるが、思ったよりもアリアとエクストレイルの間の差が大きい印象だ。

エクストレイルは、競争の激しいミドルサイズSUVの中で戦っているため、他メーカー車と悩み、比較しながら購入に至った人も多いのだろう。その点アリアは、先述のとおりボディタイプというよりはBEVに強く惹かれているため、8割近いスコアを得ている。

購入時の価格、BEV補助金の影響は?

次は気になる購入価格だ。オプションや値引き、下取りなどを加味して、購入した人々が実際のところいくら支払ったのかを見る「価格データ」である。

「値引き前車両本体+オプション価格」を確認すると、アリアは平均691万円と700万円に迫る。

日産の、そして他の国産メーカー各社のラインナップを鑑みると、アリアは高級車に分類される価格帯に属する。ミドルサイズのエクストレイルは約500万円、コンパクトサイズのキックスは約350万円が平均だった。

ここから値引き額と下取り額を引いた「最終支払い額」を見てみると、アリア:598万円、エクストレイル:422万円、キックス:301万円だ。キックスでは300万円、エクストレイルでは400万円、アリアでは600万円が、購入者のおおまかな予算といえるだろう。

新車購入は、前有車の車検やライフステージが変化するタイミングで行う場合が多いが、「この時期に購入した理由」を聞いてみたところ、アリア購入者は「補助金を利用できるから」が41%と多く、BEVにおける補助金のインパクトの大きさが見て取れる。

上記の価格データでは、アリアの「最終支払い額」は約600万円だが、ここに補助金(令和5年度補正予算「クリーンエネルギー自動車導入促進補助金」)が適用されると、最大85万円(グレードによっては68万円)が受けられる。

また、自治体によってはさらに補助があり、例えば東京都で購入し、再エネ電力導入の場合は70万円(再エネ電力導入しない場合は55万円)が追加されるから、補助金は最大155万円にもおよぶ。

つまり、「最終支払い額」の約600万円は実質450万円程度になるのだ。こうなると、エクストレイルとの差はほぼない。

比較車種から「明確なライバル」なし

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