グランドセイコーがロレックスを追撃できた理由 日本の職人技が世界最大のアメリカで高い支持
東洋経済オンライン / 2024年10月6日 8時0分
アメリカでの成功を足がかりに、次に狙う市場は本丸の欧州だ。欧州はスイスの老舗ブランドが支配的であり、参入のハードルは非常に高い。こうした高級時計の世界では、ブランドの歴史や物語性が重要視される。
品質面では、セイコーは一貫して自社で時計を製造する「マニュファクチュール」としての強みがある。グランドセイコーはすべての製品が国内製造で、岩手県雫石町では機械式、長野県塩尻市ではクオーツ式とスプリングドライブが職人の手で組み立てられている。
特に、時計の心臓部であるムーブメントを部品から開発・設計できるメーカーは世界でも限られている。セイコーはその数少ない1社で、真のマニュファクチュールといえよう。長年培った技術力はスイス勢に対抗する武器となるだろう。
スマートフォンやスマートウォッチの普及により、腕時計が時刻を確認するための道具という役割は薄れつつある。むしろ時計は自己表現や情緒的な価値を持つアイテムとして再評価されている。
「SEIKO」ブランドは2024年に誕生から100周年を迎えたが、グランドセイコーはブランド再構築からまだ日が浅い。日本的な美意識や伝統的な職人技を世界が今後どう評価していくのか。伝統や物語性が重要になる高級ブランドを、日本で作り上げるのはまさに挑戦だろう。
山下 美沙:東洋経済 記者
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
「G-SHOCK」のカシオが“一人負け状態”に。セイコー、シチズンと明暗が分かれた理由――ニュース傑作選
日刊SPA! / 2024年12月20日 8時45分
-
<グランドセイコー>から、岩手山の北側に広がる美しい情景をダイヤルに映した限定モデルが登場
PR TIMES / 2024年12月18日 13時45分
-
今売れている「セイコーの機械式腕時計」おすすめ&ランキング 2万円台から!【2024年12月版】
Fav-Log by ITmedia / 2024年12月12日 17時45分
-
グランドセイコー「スプリングドライブ」のおすすめモデル4選 一生モノになる王道デザインのモデルをピックアップ【2024年12月版】
Fav-Log by ITmedia / 2024年12月5日 6時10分
-
今売れている「セイコーの機械式腕時計」おすすめ&ランキング 2万円台から!【2024年11月版】
Fav-Log by ITmedia / 2024年11月22日 17時45分
ランキング
-
1《追悼・渡辺恒雄さん》週刊ポスト記者を呼び出し「呼び捨てにするな、“ナベツネさん”と呼べ」事件
NEWSポストセブン / 2024年12月21日 16時15分
-
2オープンAIの新たな生成AI「人間並み」近づく…安全性を確認するため当面は研究者に限定提供
読売新聞 / 2024年12月21日 18時19分
-
3ゴーン被告「日産の内部はパニック状態」「ホンダはこの取引に押し込まれた」
読売新聞 / 2024年12月21日 18時30分
-
4車両生産で相互乗り入れ検討 ホンダ、日産にHV供給も
共同通信 / 2024年12月21日 16時3分
-
5「本当に就職に強い大学ランキング」トップ150校 卒業生が1000人以上で実就職率が高い大学
東洋経済オンライン / 2024年12月21日 7時30分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください