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ラゾーナ川崎"最凶"フードコートで私が見た光景 首都圏屈指の「怖い街」、歩いてわかった今の姿

東洋経済オンライン / 2024年10月6日 11時0分

東口の空中歩道から街を眺める。高架になっている京急の線路がまず目につき、その奥には繁華街が広がっている。ビルの屋上広告にギラついたイラストとともに書かれた「カプセルサウナ」の文字が目立ち、その奥にある同様の広告には「男には帰れない夜がある」と書いてあるのは意味深である。

それはそれとして、ちょっと歩くとまずぶつかったのが「ラ チッタデッラ」。イタリアのヒルタウンをモチーフにしたという、映画館「チネチッタ」を中心とした複合商業施設である。

実は川崎は映画の街でもあり、戦前からいくつもの映画館が営業していた。太平洋戦争下の空襲で映画館街は全焼したものの、見事に復活を果たし現在は「TOHOシネマズ川崎」「109シネマズ川崎」なども営業している。

川崎的なイメージとは一線を画したおしゃれなエリアとなっているラ チッタデッラだが、道を1本隔てると、渋い飲食店が並んでいるのは面白い。さらにもう1本隔てると、先ほどの雰囲気を微塵も感じさせない路地もある。

より川崎らしい雰囲気を感じたのは「川崎銀柳街」や「川崎駅前仲見世通商店街」といった商店街である。色とりどりの看板と飲食店が多く立ち並び、昼からやっている居酒屋も賑わっている。

まあ、全体として危惧していたような危険を感じることはない。とはいえ川崎市の昼夜人口比率(夜間人口100人当たりの昼間人口)は87.3で、まさに「夜の街」。あくまで昼間は、の話で夜はどうかはわからない。

神奈川都民を意識? フードコートも東京の店が多め

このままだと昼飲みの誘惑に負けてしまいそうなので、駅を越えて西口のラゾーナ川崎へ。ちなみに駅を境に先ほどまでの東側が川崎区、西側は幸区と分かれている。やはり区が変わるせいか、西口はすぐ東芝のビルがあったり、コンサートホールの「ミューザ川崎」があったりと、東口とは違う雰囲気を感じる。

今回の目的地、ダイニング・セレクションはラゾーナ川崎の1階にある。まず驚いたのは、真横に書店があること。だいたいフードコートは独立した一角にあることが多いにもかかわらず、書店の真横にあるのは面白い。まさかオマージュしているわけではあるまいが、先ほどのラ チッタデッラと激渋飲食店の並びを思い出す。

フロアマップからどんな店があるかをリサーチし、入り口にあるメニューサンプルを眺める。大きめのフードコートのほとんどが設置しているもので、フードコートへ足を踏み入れる前からワクワク感を高めてくれる最強のスターターである。

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