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戸建て住宅で「騒音」トラブルが起きやすい背景 ボール遊びや家庭用給湯設備の「音」まで多様に

東洋経済オンライン / 2024年10月7日 13時0分

そのため子どもを叱る声、子どもが楽器を練習している音、ペットの鳴き声など家庭の中の「音」は筒抜けになってしまう。このほかオンラインゲームやスピーカーなど、機材にこだわった映画・動画鑑賞の音などが漏れている場合も近隣住民との騒音トラブルにつながる可能性がある。

「生活騒音」に悩む人が多い

騒音源となる「生活の音」はほかにもある。環境省がまとめたリーフレットのデータを見ると、先に挙げた人やペットの声、楽器の音に加え、電気機器やアイドリング・空ぶかしなどが「生活騒音」の発生源として挙げられている。

たとえば夏や冬に暖房や冷房で車内の室温を保つため、エンジンをかけっぱなしにするアイドリングも、その時間によっては「騒音」と捉えられてしまう。

また最近のSNSでは夏場のプール遊び、バスケットボールのドリブル練習などで出る隣人の声や音を迷惑がる投稿も多い。戸建ての前の道路で子どもたちがボール遊びをする様子を「#道路族 #騒音問題」などとタグ付けし、写真や動画をアップしている人までいる。

住宅が密集する都市エリアではエアコンの室外機や24時間換気の換気口から漏れ出る室内の音が問題となるケースもある。そして一見すると音がしないように思えるエコキュートやエネファームなどの家庭用給湯設備でも、低周波音に関するトラブルが報告されている。

低周波音とは100ヘルツ以下の「ブーン」という低い音で、その影響で健康を害したという訴えから裁判に発展したケースも存在するほどだ。

音が漏れやすく、入りやすい構造になっている戸建ての場合、これらの「生活騒音」については、騒音を出す側にも、騒音に悩まされる側にもなり得る。

コロナ禍以降、自宅でリモートワークをする人も増えた。日常生活で発する「音」にどのようなものがあるのかを認識し、配慮していく必要があるだろう。

音の出入りを軽減する防音対策とは

とはいえ、生活していくうえで「音」を出さないことは不可能だ。そして子どもやペットの声など「うるさい」と感じる音量やライフスタイルは人それぞれ異なる。

つまり騒音を発している自覚がなくても、他の人に迷惑をかけているかもしれないのだ。そのため、音を防ぐための方法や対策を考えることが重要になってくる。

あらためて大切なのは「音」を外に漏らさないこと。カギとなるのが「窓」だ。換気や通風のために開けた窓はそのままになっていないだろうか。窓を開けたことをうっかり忘れて大音量でテレビを見たり、家族と大きな声で話したりしてはいないだろうか。

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