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中国企業"道枝駿佑と長澤まさみ"CMで起用の狙い SNSでの効果はどれくらい?分析をしてみた

東洋経済オンライン / 2024年10月7日 8時0分

もう1社、テレビCMが放映されるたびにSNSをざわつかせているのが、激安越境EC「Temu」だ。

Temuは特番の番組内でサービスの特徴を紹介する「インフォマーシャル」の手法を採用しており、大物タレントをアンバサダーに起用したパーフェクトダイアリー、BYDとは異なり、CMごとに違う芸人を起用している(TemuのCMに関する過去記事:激安EC「Temu」テレビ、YouTubeで広告増える謎 )。

西田さんは「サービス名を認知してもらうだけでなく、Amazonや楽天市場と何が違うのか特徴を明確にし、実際に使ってもらうことを狙っている」と説明した。

データ分析を手掛けるヴァリューズによると、一連のテレビCMが始まる前の2024年2月のTemuの利用者数は1270万人(推計値、月に1度以上利用した人を1と数える)だったが、6月には1960万人まで増えた。

中国ブランドのマーケティングからは日中の消費者の違いも見える。

パーフェクトダイアリーのようにターゲットを「若い女性」に絞っているブランドは、中国ではSNSにリソースが注ぎこまれるのに対し、日本ではテレビCMも併用される。同ブランドは日本上陸から2年経っており、これまでの展開を通じてテレビCMの必要性を認識した可能性もある。

日本のマーケではテレビは外せない

西田さんは「日本ではアイドルのバリューチェーンとテレビは切り離せない。SNSで道枝さんのファンに深く訴求し話題になっている感を高めたうえで、テレビCMを放映することで、旧ジャニーズ(STARTO ENTERTAINMENT)ファンの周辺にいるさらに広い層に認知を拡大できる」と説明する。テレビ離れが言われるが、日本のマーケティングではまだまだ外せないというわけだ。

ところで、日本人は日本ブランド信仰が強く、「中国ブランド」に悪印象を持つ消費者も少なくない。タレント側に抵抗感はないのか。西田さんは「ウィンウィンだ」と断言した。

「エンタメのグローバル展開は韓国のK-POPが一人勝ちで、日本のタレントはなかなか入っていけていない。中国ブランドのアンバサダー起用は中華圏のファンや消費者にリーチできる機会が広がり、海外市場に挑戦したいタレントや事務所にとって魅力的な機会に映っている」

浦上 早苗:経済ジャーナリスト

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