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「大学お笑い」出身芸人の増加で変わる業界勢力図 純粋にお笑いを追求する人が進める健全化

東洋経済オンライン / 2024年10月8日 15時0分

学生芸人が注目されるきっかけとなった「ラランド」(写真:Pasya/アフロ)

今お笑い界は激動の時を迎えています。「お笑いビッグ3」や「お笑い第三世代」の勢いが衰え、世代交代の機運が高まっています。これからのお笑い界はどのように変化していくのか、『松本人志とお笑いとテレビ』より一部抜粋・再構成のうえ、お届けします。

アマチュアで『M-1グランプリ』準決勝に進出

ここ数年、お笑いの世界で「学生芸人」という言葉をよく耳にするようになった。学生芸人とは、人前でコントや漫才などのネタを披露する活動を行っている高校生や大学生のこと。主に大学のお笑いサークルに所属して、ライブに出演したりコンテストに参加したりする現役学生のことを指している。

学生芸人が注目されるきっかけの1つになったのは、ラランドが世に出てきたことだ。サーヤとニシダの2人から成るラランドは、もともと上智大学のお笑いサークル出身の学生芸人だった。彼らは2019年の『M-1グランプリ』で、アマチュアでありながら準決勝に進んで話題を呼んだ。

その時点でサーヤはすでに社会人だったが、ニシダは現役の大学生だったため、紛うことなき「学生芸人」だった。アマチュアが『M-1』の準決勝に進むだけでも珍しいのに、現役の学生芸人であるというのもめったにないことだったため、そのことがメディアでもよく取り上げられていた。

彼らに限らず、もともと学生芸人として活動していたプロの芸人は年々増えてきている。ナイツ、小島よしお、カズレーザーなどがその代表例である。

最近出てきた中でも、『M-1』王者のミルクボーイ、マヂカルラブリーの村上、令和ロマンなどが大学お笑い出身者である。

また、大学お笑い界の中でも名門と言われる特定のサークルから数多くの売れっ子が輩出されている。

たとえば、早稲田大学の名門お笑いサークル「早稲田大学お笑い工房LUDO」からは、『キングオブコント』準優勝のにゃんこスターのアンゴラ村長、『キングオブコント』優勝のハナコの岡部大、2018年に大ブレークしたピン芸人のひょっこりはんなどが出てきている。

大学のサークルでお笑いをやっているというと、遊び半分の軽いノリだろうと思う人もいるかもしれないが、学生たちは真剣にお笑いに取り組んで芸を磨いている。

今では多くの大学にお笑いサークルがあり、自分たちが主催するライブやコンテストなどを通じて、サークル同士の交流も盛んだ。その中で切磋琢磨することで、必然的に芸のレベルも上がっていく。

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