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「手術中汗を拭いてもらう」外科医が実はいない訳 ドラマと現実ではこんなにも異なっている!

東洋経済オンライン / 2024年10月12日 19時0分

そのため、手術を行う前には必ず、手術によってよくなる可能性と悪くなる可能性を考え、そのバランスを検討し、患者にもその情報を伝えて理解してもらい、最終的に行うかどうかの判断をする。なので、1%の確率でしか成功しない手術ならば、やることはないのである。

手術をしなければ100%死んでしまう、でも手術すれば万が一の可能性で救えるかも......という状況はほとんどありえないのだ。外科医が「今から99%成功する手術をします」と言ってもちっともドラマチックではないので、ドラマや漫画では多少脚色されているのだろう。

「成功の定義」も現実はドラマとは異なる

そもそも、何をもってして成功というのか、“成功”の定義も必要である。手術室を生きて出ることが成功の手術もあれば、20年先まで健康に生きて初めて成功といえる手術もある。心臓の手術は完璧にうまくいったが、合併症で脳に異常が起きたらそれは失敗なのだろうか?

そのあたりの定義づけも、外科医と患者の間で共通の認識、共通のゴール、共通の成功の定義を持つことが、とても大事なことである。

北原 大翔:シカゴ大学心臓外科医・NPO法人チームWADA代表理事

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