【80年ぶり】恒星の爆発で"新生命"は生まれるか 星の世界にある「命のバトンリレー」とは?
東洋経済オンライン / 2024年10月12日 9時0分
爆発を起こした白色矮星は粉々に消えてなくなるわけではないので、降り注いだガスがたまると、また爆発を起こします。「かんむり座T星」はその周期が約80年だと考えられています。
今年5月に発表された論文によると、白色矮星の表面が爆発するときに、「リン」が大量に生み出されるそうです。リンは、生き物を形づくる細胞の1つ1つを包みこむ細胞膜に含まれています。遺伝子や骨、歯にも使われていて、「生命に欠かせない大切な元素」です。
まとめると、地球上にある物質は、「恒星の核融合反応」「超新星爆発」「中性子星の合体」「白色矮星表面での爆発」などでつくられた元素から成り立っている、ということです。
「人は星の子」「人は星のカケラ」という言葉を聞いたことはありますか? 私たちの体を形づくる元素も、元をたどると星とつながっているのです。
さまざまな元素を生み出す現象は、宇宙で普遍的に起きています。つまり、惑星や生命をつくるための材料は、宇宙のあちこちにあるわけです。
とすると、この宇宙のどこかには、地球と似たような惑星や生命、あるいは、人類の常識を超えた、新しいタイプの惑星や生命が存在しているかもしれません。
星の営みを理解する研究は、地球の生命や宇宙の生命を理解することともつながっているのです。
宇宙で起きる圧倒的で非日常的な出来事が、地上で暮らす私たちと無縁ではないとは、じつにおもしろいですよね。
ぜひ日常の風景を見ながら、夜空の星とのつながりを感じてみてください。
井筒 智彦:宇宙博士、東京大学 博士号(理学)
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