国際映画祭に見た、映画祭が「脱映画」を図る未来 釜山国際映画祭では、動画配信作品が勢い増す
東洋経済オンライン / 2024年10月12日 13時0分
『劇映画 孤独のグルメ』で釜山凱旋となった松重豊も、注目を集めた1人。本シリーズは、2019年の年末スペシャルドラマで釜山ロケを行ったほか、今回の劇場版でも物語の舞台のひとつになり、松重にとって釜山は馴染み深い場所だ。
すでにドラマ版が韓国でも人気の同作だが、劇場版のワールドプレミア上映(世界初上映)の地に縁のある釜山を選んだことで、同映画祭では、オープニング作品、クロージング作品に次ぐ扱いで迎えられた。
日本映画に関しては、映画祭出品数は例年並みだったが、大手映画会社の商業大型作品は減っており、同時にオープニングセレモニーへの監督や俳優の出席者が減少していることも感じられた。そのあたりは昨今の日本映画の作品ごとの懐事情が反映されているのかもしれない。
一方で、開幕日以降の上映にあわせた独立系の中小規模作品からのゲスト参加もあり、それぞれ上映後のティーチインイベントでは観客との積極的なセッションが行われて、映画祭を盛り上げていた。
日本作品の上映や受賞があった中で、映画祭併設マーケットのACFM(Asian Contents & Film Market)では、「プラットフォーム釜山」や、新たなプロデューサープログラム「プロデューサー・ハブ」が開催された。日本からも多くの監督やプロデューサーが参加し、韓国をはじめとしたアジアの国々との合作に向けたミーティングやネットワーキングに励んでいたほか、国外で数々の賞を受賞したプロジェクト『Push-button Syndrome』(押しボタン症候群)の藤田可南子プロデューサーと村上リ子監督は、同作の制作に向けたセールス、マーケティングにも動いていた。
映画および映像コンテンツビジネスのさらなる発展に向けて、よりアクセルを踏み込む積極的な姿勢を肌で感じた。
毎年参加している映像産業振興機構(VIPO)の統括部長兼グローバル事業推進部長・森下美香氏は、今年のマーケットについて「来場者が圧倒的に増えている」とし、アジアにおける映像ビジネスがより拡大しつつあることに注目する。
そして、日本の若い世代のプロデューサーや監督たちが積極的にネットワークを広げようと英語でミーティングに参加していることを挙げ、「若い世代の映画人のマインドがこれまでとは変わってきている」と時代の流れを指摘した。
映画祭で大きな存在感を放つNetflix
そうした中で、本映画祭の大きな流れとして注目したいのが、アジアのテレビやOTTのドラマアワードとなる『アジアコンテンツアワード&グローバルOTTアワード 2024』だ。
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