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石破内閣は思ったよりもしぶといかもしれない やっぱり自民党がピンチならこの人の出番だ

東洋経済オンライン / 2024年10月12日 9時30分

かなり心もとない石破首相だが、10月9日の立憲民主党・野田佳彦代表との40分にわたる「重量級の党首対決」は筆者も聞きほれた(写真:ブルームバーグ)

それにしても早すぎる。自民党総裁選挙が行われ、石破茂氏が新総裁に選ばれたのが9月27日のこと。その1カ月後の10月27日は総選挙であるという。それってあと2週間後のことではないか。

過去の自民党の選挙日程

解散から総選挙まで「わずか17日間」の裏側にあるもの

石破さんが、岸田文雄氏の後を継いで首相に就任したのが10月1日である。10月9日には衆議院が解散され、15日が衆院選の公示日である。はて、選挙とは、いつもこんなにテンポの速いものであったろうか?

そこで過去の選挙日程を調べてみた。法律では「解散から40日以内に総選挙を実施する」ことになっている。過去のパターンでいうと、だいたい30日前後であることが多い。

解散から総選挙まで、いちばん短かったのは3年前の岸田政権発足のときであり、わずかに17日間である。今回はそれよりも1日だけ長い。とはいえ、前回は衆議院議員の任期切れが近かったので、急いだのは無理もないところであった。例えば今回の場合、総選挙が11月10日でも別におかしくはないのである。

それではなぜ急いでいるのか。ひとつには、10月27日は参議院の補欠選挙(岩手)が予定されていて、これは与党議員の不祥事による辞任の後を受けたもの。与党は「不戦敗」となる見込みだが、新内閣が最初の選挙を落とすことはできれば避けたい。そこでこの日に総選挙をぶつける、というのは古来、自民党がよく使ってきた手法である(2017年にも使われている)。

「政治とは日程なり」

これだけだと「党利党略」ということになるが、やむを得ない政治日程上の理由もこれに加わる。

来月の11月5日にはアメリカ大統領選挙が予定されているが、そういう年は11月後半に大型の外交日程が組まれることが多い。今回もAPEC(アジア太平洋経済協力)とG20首脳会議が南米で予定されていて、石破首相が出席するためには、その前に特別国会を召集して首班指名をやらなければならないことになる。いやはや、いつも思うことながら「政治とは日程なり」なのである。

〇今後の主要政治日程

  • 10月15日 衆議院選挙公示
  • 10月27日 衆議院選挙・岩手参院補欠選挙
  • 11月5日 アメリカ大統領選挙
  • 11月上旬 特別国会召集
  • 11月11~29日 COP29(アゼルバイジャン)
  • 11月17~18日 APEC首脳会議(ペルー)
  • 11月18~19日 G20首脳会議(ブラジル)

3年前は菅内閣から岸田内閣への切り替えであり、それは非常にうまく行った。菅さんは東京五輪を完遂し、新型コロナに対するワクチン接種を強力に推し進めるなど、いろいろ業績を残してくれた。しかし最後は不人気にあえぎ、政治資本を使い果たしたような形になって退陣となった。そこで自民党は総裁選を行って、岸田文雄氏への「看板の付け替え」で対応したのである。

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