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「自動音声ガイダンス」電話の巧妙すぎる詐欺手口 総務省をかたり「電話料金が支払われていない」

東洋経済オンライン / 2024年10月13日 10時30分

(写真:Graphs/PIXTA)

9月から10月にかけて、東京都、埼玉県で組織的犯罪グループによる、一般家庭を狙った強盗事件が立て続けに起きています。関東圏での警察の警戒が厳しくなってきているために、今後、地方へ飛び火する可能性もあり、あらゆる地域での警戒が必要です。

【画像】実際に寄せられた音声ガイダンス詐欺の相談

まだ警察による捜査段階ですが、今回の強盗事件に共通しているのは、「闇バイト」で集められた者たちによる犯行の可能性と報じられている点です。

一般的にこうしたケースで狙われるのは、お金があり、抵抗できないであろう人が住む家です。今回も高齢夫婦や60代女性宅などが襲われて、すでに数百万円が奪われたケースもあります。

情報を聞き出す「アポ電」の手口

組織的な犯罪グループは、あらかじめ名簿を入手して犯行をしようとします。そこに詳細な個人情報が付加されてしまうと、「狙われる家」になってしまう恐れがあります。

犯罪グループが情報を集める手法は、点検などと嘘をついて訪問することもありますが、やはり電話による聞き出しが圧倒的に多いと考えられています。

「アポ電」という事前に情報を聞き出す電話で、家族状況や資産状況などを調査。相手に合わせたストーリーを犯罪グループは考え出して詐欺を実行します。

今の時代は、詐欺だけでなく、強盗の被害に遭う可能性も考えておかなければなりません。それだけに、情報を聞き出すアポ電の手口を知ることが大事になります。

ここ最近、「総務省」などの公的機関をかたり、2時間という絶妙な時間で切って、焦らせるような音声ガイダンスの電話がかかってきた、という報告が相次いでいます。

「電話料金が支払われていないので、この電話は2時間後に使用できなくなります」

しかもかけてくる相手は音声ガイダンスですので、どのような状況なのかを聞くこともできません。

「何の料金が払われていないのだろうか……」

そう思う気持ちを見透かすように、次の言葉が続きます。

「料金の確認をしたい場合は、『1』の番号を押してください」

音声ガイダンスの電話をかけてくる理由

言われたとおりに番号を押したくなる人もいるかもしれません。しかし絶対に先に進んではいけません。そこには、オペレーターをかたる詐欺グループのメンバーが待っているからです。彼らと会話をしてしまうと、「本人確認」を口実に、名前、生年月日などの個人情報を聞き出されることになります。

なぜ、犯罪グループは音声ガイダンスの電話を多くかけてきているのでしょうか。2つの理由が考えられます。

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