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服の色合わせの悩みを即解決、あると便利な「3色」 ファッションエディター大草直子氏の着回し術

東洋経済オンライン / 2024年10月16日 12時0分

ベースとなる色を決めると、気分は安定し、クローゼットは整理され、手持ちのワードローブは円滑にまわり始めます(写真:mama_mia/PIXTA)

体型も体調も変化する中年期、新しい服を買って髪やメイクをアップデートすることも大事だけど、一番は自分と向き合って優しく触ること。

「おしゃれは時にゆっくりペースでいい」と話す気鋭のファッションエディター大草直子さんの『見て触って向き合って 自分らしく着る 生きる』より、大人のTIPSを紹介します。

グレーにもいろいろな「色」がある

グレーの中でも、スウェットのような杢グレーなのか、シルバーに近いアイシーグレーなのか。はたまた、アスファルトのようなコンクリートグレーなのか。グレーを1つとったって、「好き」を突き詰めていくことが、結果、「自分らしさ」を掘り起こすことになると思います。

江戸の町民に愛された、いわゆる「ねずみ色」は、100種類以上あったともいわれます。それに加え、フランスの伝統色なんかも加わると、その数は無限……。そこから1色を、といわれると、大海に沈んだ針1本を探すような気になってきます。

とはいっても、ボタニカルダイ(天然染め)を含む染料で作れるグレーは決まっているわけで、これ、という1色、2色がピックアップできれば、毎日のコーディネートもクローゼットもかなり整頓されるはず。

昨今、「イエベ」「ブルベ」と肌の色を分別し、さらに、パーソナルカラーなる系統立ても生まれましたが、私は、好きな色は、自分が心地良いと思える色で良いと思います。

肌色やパーソナルカラーから、グレーはご法度の場合だって、例えば色味を選ぶ、リップの色で調整する、胸元にパールの白い光を足す、といった着こなしで、引き寄せられるのです。

だからこそ、好きな色は、自分で決めるべき。

その判断基準は、小さな頃から着ている、落ち着く、気持ちが上がる、好きなブランドがよく使っている、意外とシンプルです。

あとは、〇〇色が好き、というのは、何も染料の成分の計算式ではなく、その色がもたらす印象だったりするので、「なりたい女性像」で選ぶのも手。

冒頭のグレーでいえば、杢グレーならカジュアルでリラクシーな印象、アイシーグレーはクールで華やか、コンクリートグレーは強さとモード感を備えたキャラクターというように。

色幅がないように思える黒も同じ。喪服の黒は、漆黒といわれる、黒の中でも闇のように深い黒で、静かな悲しみを表します。ミステリアスで艶っぽい黒=シルク、カジュアルで格好良い黒=ヘビーリネン。のせる素材によって、大きくイメージも変わります。

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