島田珠代、笑いで覆い隠した"娘と別居"の苦悩 「娘と仲良くなれるなら芸を捨てられる」と思った
東洋経済オンライン / 2024年10月17日 12時0分
吉本新喜劇の看板女優として活躍する島田珠代(54)さんが、初めてのエッセイ本『悲しみは笑い飛ばせ! 島田珠代の幸福論』を刊行した。そこでは、芸人としてのこれまでの歩みに加えて、2度の離婚、夫をがんで亡くしたこと、最愛の娘と長年別居を余儀なくされたことなど、彼女の壮絶な人生経験が赤裸々に語られている。
舞台上で明るく華やかな姿を見せる裏で、人知れず苦悩を抱えていた彼女が、この本を通して伝えたかったこととは?
舞台以外の場所では器用じゃない
――このようなプライベートな話を書くことに抵抗はなかったですか?
【写真を見る】インタビュー中、思わず涙ぐむ場面もあった島田珠代さん
あんまり生活感がないような芸風だったので、所帯じみたことを書いたら芸に響くかな、とも思ったんですけど、子供と離れていた時期は本当につらくて。仕事の前に気持ちを毎回グッと上げるのが大変だったので、これを言わずにはおられへんなっていうか、みんなにわかってほしくなったっていうところもありました。今は娘とも一緒に暮らしていますし、幸せやからこういうことも言えるのかなと思いますね。
【写真を見る】インタビュー中に思わず涙ぐむシーン、数々の面白ポーズなど(5枚)
――本を書くことで、改めてご自分の人生を振り返ってみたお気持ちは?
いろいろしんどかったなと思います。私、新喜劇という舞台の中だけではうまいことやらせてもらってるんですけど、それ以外のところではそんなに器用じゃないので、振り返ってみたら失敗ばかりで、落ち込んでばかりでした。
――最近では『かまいたちの机上の空論城』『相席食堂』などのテレビ出演でも話題になっていましたね。
私、割と1人の作業の方が好きなんです。どっちの企画も好きなようにやらせてもらえたから、それがうまいことはまったっていう感じです。
『相席食堂』では、真夏の嵐山の山奥でロケをしていて、関節も外れそうになって、汗も何リットル出たやろ、って感じで。舞台と同じで、とにかく一生懸命やるっていうことだけを心がけていました。そういうのってお客さんには絶対に伝わると思うので。
――舞台にもそういう気持ちで臨まれているんですね。
舞台では今でも毎回緊張してますね。いつも本番前は舞台袖で三角座りして下向いて考えごとをしているので、「珠代ちゃん、暗いな」ってよく言われるんですけど、それにはちゃんと理由があって。私は一回一回、本番にやることを頭の中でシミュレーションしているんです。
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