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"コアラ丼"で話題! コアラ18頭を飼育する動物園 寝てばかりのコアラだけどやっぱりかわいい

東洋経済オンライン / 2024年10月18日 11時0分

そして、生後6カ月では体の大半が袋から出てくるのですが、赤ちゃんの全身が育児のうから出たことを飼育員が確認した日を「出袋日」として、動物園の台帳に記録します。ほんの一瞬、子供のお尻を持ち上げ、そこで性別も確認します。

出袋した赤ちゃんは「出てしまった!」という様子で、見慣れない光景にあたふたしていることが多いです。

エサ筒に座っているお母さんのお腹側にちょこんといるのですが、飼育員が近づくと「誰だ!?」と驚き、すぐ袋の中に入ろうとします。出袋しても1カ月くらいはそんなことをくり返していますね。

また、この頃の赤ちゃんのエサはお母さんのうんちで、これを「パップ」と言います。子育て中のお母さんのうんちには、ユーカリの葉っぱを消化するために欠かせない腸内細菌が含まれており、赤ちゃんはこのパップを食べることにより、ユーカリを消化吸収することができるようになるのです。

メスの袋の口は下向きで、かつ総排泄腔の近くにあります。ですから、子は袋の中から顔だけ出してパップを食べることができます。もちろん、うんちを食べるので顔は真っ黒です(笑)。

生後7カ月くらいでユーカリに興味を持ち始めた頃、袋の中に入る回数が少なくなり、母親のお腹や背中にしがみついている姿も観察できます。8カ月になると徐々に母親の横で一緒にエサを食べ、9カ月の後半くらいからは「あれ? お母さんの機嫌悪い?」という雰囲気になってきます。

10カ月を過ぎると母親の発情が戻ってくる兆候があり、子供も1頭で行動する時間が増えてきます。背中に子供を乗せながら、発情行動でそわそわ歩き回っている母親の姿も見られます。

育児期間に注視する点は「出袋後も授乳をちゃんとしているか」です。子供が母親の袋の方へ頭を突っ込んでいる体勢は授乳中の姿です。おっぱいを吸う音もたまに聞こえるんです。

SNSでも話題に!コアラの体重測定

しっかりユーカリを食べ、母親に授乳もしてもらい、生後7カ月くらいから行われる体重測定で毎週100gずつ増えていれば安心です。

逆に、母親は子育てに疲弊してくるので、疲れていそうであればユーカリペーストの量を増やす等でケアしていきます。子供といえど握力は強いので、母親の毛並みが薄くなることもあります。

親子共々健康に過ごすためにはまず、食べることが一番なので、日々のユーカリ採取にも力が入ります。

10月25日は「コアラの日」

日本での40年の飼育の歴史を通しても、まだまだ分からないことが多く、コアラの未来のためにはさらに取り組むべき課題があります。だからこそ、この記事をきっかけに少しでもコアラに興味を持っていただけたら嬉しいです。

10月25日はコアラ初来日を記念して、「コアラの日」と制定されています。平川動物公園は、そんなコアラたちと同じ空間を実際に体感できる動物園です。ぜひコアラたちに会いに来てください。

【写真】コアラ丼にコアラボウル、可愛すぎる写真の数々(6枚)

平川動物公園

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