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「フロンクス」はスズキ車の概念を変えるか? デザインも存在感も新しいインドからの輸入車

東洋経済オンライン / 2024年10月18日 12時0分

スタイリングは、角張ったWR-Vとは対照的で、低くて流れるようなプロポーションだ。これは、スズキがフロンクスを「クーペSUV」と位置づけたことが大きい。ホンダで言えば、さらに大柄にはなるものの、「ヴェゼル」に近いキャラクターと言える。

オフィシャルサイトで紹介されているデザイナーのコメントでも、バックドアを大きく傾斜させたクーペスタイルとして、「スタイリッシュで都会的なイメージを表現した」としている。

それでいて前後のフェンダーまわりは明確に盛り上がっており、フロントはヘッドランプ、リアはサイドシルから線をつなげて、ボディ全体での一体感を演出。さらにリアにはブリスターフェンダー風の処理も加えている。

個人的には、もう少し要素を少なくしてほしいところだが、にぎやかなデザインを好む日本人が多いことも事実。SUVらしいブラックのフェンダーアーチをつけてはいるものの、このフェンダーラインはクーペ的で、かなりダイナミックな雰囲気だ。

フロントフェンダーからつながる前面は、SUVらしい力強さを醸し出す大きめのグリルの上にシルバーのラインを入れ、そこからLEDを用いた細めのデイタイムランニングランプにつなげて、下にヘッドランプをまとめる。

ランプの配置は三菱自動車のSUVを思わせるものの、シルバーの細いラインでヘッドランプをつなげるなど、その中で個性を出そうという意志を感じさせるデザインだ。

リアは、最近のトレンドでもある左右をつなげた横一文字のコンビランプと、その下のボリューム感あるフェンダーやバンパー、かなり上まで立ち上がったグレーのアンダーガード風処理で、クーペの豊かさとオフローダーのたくましさがうまく両立していると思った。

ボディカラーは2トーン5色、モノトーン4色で、後者が無彩色とブルーのシックなラインナップなのに対し、ブラックルーフとした前者はブラウン、レッド、オレンジなどの暖色系を多く揃えているところがおもしろい。

インテリアはまず、ブラックとボルドーのカラーコーディネートに目が行く。クーペSUVとしての「たくましさや豊かさを表現した」とのことだが、これまでのスズキ車にはあまり見られなかった配色だ。

ファブリックとレザー調のコンビとしたシート、高輝度シルバー塗装を採用したインパネ、ドアやセンターのアームレストに入れたステッチを含めて、このクラスではかなり高級感を目指した仕立てに映る。

ただし、インパネはブラック、ボルドー、シルバーに加えてピアノブラックも入れており、分割線も多く、ややビジーにも感じる。スイフトのインテリアにも言えることだが、もう少し整理が行き届けば落ち着きが出て、上質感が伝わりやすいだろう。

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